横浜中華街から始まったローズホテルを日本各地で複数店舗展開していきたい
----ローズステイ東京芝公園を開業した理由を教えてください。
宏道 私たちはもともとホリデイ・インのフランチャイズとして 22年間、ホテルを運営してきました。その後 FC契約を打ち切り、自社ブランドでホテル経営をスタートすることを決め、18年前にローズホテル横浜にリブランドしました。私たちの母体は横浜中華街を代表する中華四川料理のレストラン「重慶飯店」であることから、ローズホテルズ・インターナショナルが展開する施設のコンセプトは「料理屋が経営するホテル」となっています。重慶飯店をブラッシュアップさせながら、ホテルについても魅力を高めていこうという思いがビジネスの根底にあります。
会社名の「ホテルズ」という名称からもわかるように、1軒ではなく複数のホテルを経営していきたいという意志を私たちは当初から持ち続けています。そうしたビジョンを描いていたところ今回のお話をいただき、旧三田会館をリブランドする形でローズステイの 1号店を開業するに至りました。
----1981年にホリデイ・イン横浜を始めて、2003年にローズホテル横浜にリブランド、2022年にローズステイ東京芝公園を開業とこれまで約 20年周期で新しいことを始めていますが、長期的なビジョンがあったのでしょうか。
宏道 それはたまたまです。いずれにしても横浜中華街からスタートしたローズホテルのグループホテルをこれからも日本各地で複数店舗展開していきたいと思っています。さらに社名の通り、できればインターナショナルに羽ばたいていきたいと考えています。
料理屋が経営するホテルを別の言葉に置き換えると、「オーベルジュ」ということになるのだと思います。重慶飯店の味とホテルを融合させることで、独自のスタイルを生み出していくことができるはずです。ローズステイ東京芝公園には「重慶厨房エクスプレス」が入っています。オーナーとの協議において、私たちが持っている重慶飯店の要素を小さなスペースでありながらしっかり組み込むことで、朝食とランチを通じてその味をカジュアルなスタイルで提供するのはどうでしょうかと提案をした瞬間、オーナーの目が輝きました。
そのとき重慶飯店は私たちが持っている大きな魅力なのだとあらためて確信し、客室だけでなくFBを組み合わせることを期待されていることを実感しました。
今後のホテル展開についても、重慶ブランドのレストランを入れた形での提案を追求し、強みを発揮していきたいと思います。