#onigiriforukraineイベント当日、青山の「NARISAWA」にて
4月11日、〝世界で最も影響力のあるシェフ“としても名高い「NARISAWA」の成澤由浩氏が、かねてから#onigiriforloveでタッグを組む「WAGYUMAFIA」の浜田寿人氏と共に、戦火に苦しむウクライナの子供たちを支援すべく、#onigiriforukraineイベントを開催した。
「NARISAWA」の成澤由浩氏(左から2人目)、「WAGYUMAFIA」の浜田寿人氏(左から3人目)、人気ウクライナ人YouTuber、サワヤン兄弟と共に
同イベントはもともとコロナ禍で苦境を強いられた日本の飲食業界を元気付けたいということから、思いを同じくした両シェフにより#onigiriforloveプロジェクトの構想が生まれたところに端を発している。そこでまずはその際、なぜ〝おにぎり“だったのか? を伺ったところ、
「二人の共通する想いとして、日本人の食の原点でもある米と水のシンプルな料理『おにぎり』を心を込めて作ること、それをコロナ禍で奮闘している医療従事者の方々に届けて感謝を伝えることがプロジェクトの柱となりました。また、コロナの影響でレストラン同様にダメージを受けている日本各地の酒蔵やその周辺の飲食店、農家などの生産者までを巻き込み、皆で協力し合ってイベントを準備することで、人と人との繋がりを再構築するきっかけになればとも考えました」
と成澤氏。その理念は今回の#onigiriforukraineでも共通している。〝一緒におにぎりを作ることで、ウクライナから地理的には遠く離れた日本との心の距離を縮めてもらえれば”という思いから、イベントで配布するおにぎり作りは、避難民として日本に来ているウクライナの方たちも交えて行った。
ちなみに、今回のイベントには全国の酒造会社からの協力もあった。
「#onigiriforloveでは、普段から交流のある酒蔵に声を掛けさせていただき、思いを伝えていく中で少しずつ共感の輪が拡がりました。プロジェクトで訪れた日本各地の酒蔵さんとはイベント後も継続してお付き合いをさせていただいており、それがきっかけで酒蔵さん同士の新しい繋がりも生まれています。今回ウクライナの募金イベントを企画するにあたり、過去に訪れた酒蔵の方々へ一斉にお知らせしたところ、皆さん一様に協力を申し出てくれました。東京でのイベントに来られなかった方も、イベントに使う米や酒を送ってくださいました」
とも。イベント当日も「桝田酒造店」社長の桝田隆一郎氏など、酒造会社の経営者たちが青山のイベント会場に足を運んでおり、#onigiriforloveプロジェクトおよびウクライナ支援に対する日本の〝食“に携わる企業の強い思いを感じる場面もあった。
〝森とともに生きる”をテーマにグローバルに活躍する成澤氏が今回、ウクライナ支援において飲食業界からいち早く声を上げた理由として
「ウクライナにもロシアにも(戦争に反対する一般市民として)友人のシェフたちが何人も暮らしており、心を痛めています。『NARISAWA』には以前から日本在住のウクライナ人のお客様もご来店くださっており、今回はその方にもお声掛けしてご協力いただき、募金イベントを成功させることができました。また、ウクライナからの避難民として、日本に来たばかりの方も参加してくれました。僕たちが生きている〝現代“は、国と国とで争う時代ではありません。愛国心という言葉はもはや死語に近いもので、地球全体が家族であり兄弟であるという意識を徹底して持つべきだと考えます。僕自身もそうですが、グローバル化した現代社会では世界中のどの国にも友人や知人がいます。そして僕たちが行動を起こすことで、われわれの業界におけるウクライナ支援や平和への活動が広がるように、 この取り組みはSNSを通じて世界中に発信しています」
と語ってくれた。
本記事アップの現在においても、ロシアによるウクライナ侵攻は進行形の形で続いている。
成澤氏と浜田氏による#onigiriforukrainの取り組みに対する思い、そしてその思いに共鳴する動きが起こることで、戦火に苦しむ人々への助けとなることを願うと共に、一日も早い解決を筆者としても願うところである。
日本ユニセフ協会ウクライナ緊急募金
https://www.unicef.or.jp/kinkyu/ukraine/
NARISAWA
http://www.narisawa-yoshihiro.com/
WAGYUMAFIA
https://wagyumafia.com/
担当:毛利愼 mohri@ohtapub.co.jp