前回、弊社が作成し現在運用しているホテル旅館格付け基準の概要をご紹介いたしました。宿泊施設に滞在する顧客が1 分で1 項目を確認すると仮に想定すれば、睡眠時間8 時間とし残りの時間を存分に宿泊施設の提供サービスを堪能するとし16 時間で960 項目(16 時間×60 項目/ 時間)と触れることになります。そこで弊社では顧客視点からトップクラスのホテルに十分対応させうるために1360 項目を超える調査を行なっています。当該基準ではこれまで弊社が実施してきた顧客ニーズ調査を踏まえて、1 スターから5 スタークラスの各カテゴリーに対し、1 スタークラスでは「清潔感」を、また2 スターから3 スタークラスで「管理力」、「迅速性」、「正確性」、「バリアフリー」、「安全安心」、「機能性」、「丁寧さ」、「快適性」、「海外対応」に該当する項目を設け、さらに4 スタークラス以上から「積極性」、「共感性」を重視しています。
今回は、上記サービス要素の中でトップクラスのホテルにおいて特に求めていると思われる、サービスの「積極性」および「共感性」の意義について改めて考えてみたいと思います。
第189回
新しい視点 「ホテルの価値」向上理論 〜ホテルのシステム思考〜
第189 回『サービスの「積極性」と「共感性」の有する意義』
【月刊HOTERES 2015年09月号】
2015年09月25日(金)