一関市・厳美渓・かっこうだんご
岩手県観光は四つのエリアからなっている。県の中央を占める盛岡市を含む中央エリア、宮城県に近い花巻市を含む県南エリア、宮古市などの沿岸エリア、そして青森県に接する北部の県北エリアである。中央エリアは県の玄関口で中心地域だが、観光客数は、歴史文化に特色のある県南エリアが最も多い。その中でも近年観光客が最も多いのは一関市で年間250 万人をこえる。一関市は古くから交通の要衝として知られ、秀峰岩手山をいただき、県内一の農業産出額を誇っており、自然環境も極めて良好である。県内に流れる北上川の支流、磐井川は「厳美渓」とよばれて2kmにわたって流れる渓谷で、安山岩などの奇岩がおりなす総量は、松島と並ぶ東北の名勝で、国の名勝記念物に指定されている。そこで売られているかっこうだんごの一つは対岸からロープウエーで運ばれるもので、観光客の人気を博している。
面積は全国で北海道に次ぐ第2 位
岩手県の面積は1 万5275.0km2で全国第2 位と、北海道より小さく、福島県より大きい。人口は123.6 万人で全国32 位。大分県より多く、青森県より少ない。年齢構成を見ると、14歳以下の幼年人口は11.2%、15 ~ 64 歳の生産年齢人口は56.0%、65 歳以上の老年人口は32.8%で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。県民分配所得は3.5 兆円で全国31 位。一人当たり所得は277.2 万円であり、全国で和歌山県に次いで32 位となっている。産業別構成比を見ると、第1 次産業は3.6%、第2 次産業は29.4%、第3次産業は67.0%で、全国平均と比べると第1 次産業比率が高い。工業出荷額は2.7 兆円で全国33 位、人口当たりは218.1 万円で全国28 位となっている。
ホテル・旅館数の伸びは全国平均を下回る
飲食店数は14 年で5860 店。内訳を見ると、食堂・レストランが839 店で14.3%、専門料理店が1299 店で22.2%を占める。その中で多いのは中華料理店の518 店で8.8%を占める。次いでその他の専門料理店が350 店の6.0%と続いている。そのほか、すし店が245 店(4.2%)、そば・うどん店が239 店(4.1%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは1476 店(25.2%)、酒場・ビアホールは1252 店(21.4%)と多く、両者で46.6%を占める。以上のほか喫茶店は365 店(6.2%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は123 店(2.1%)である。09 年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は624 店である。ホテル・旅館の施設数は18 年で817 軒、客室数は2 万1661 室で、2010 年からの伸び率を見ると、施設数は全国の▲ 12.6%に対して当県は▲15.7%、客室数は全国の5.0%に対して当県は▲1.3%の伸びで、ともに平均を下回っている。
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