今回取り上げるのは香川県の県庁所在地、高松市。同市は古くから企業の四国支社や支店が置かれ、四国の中枢管理都市として発展してきた。また、高松市を有する香川県は「うどん県」として全国的に知られているが、栗林公園や金毘羅山なども著名な観光地である。以下に高松市のマーケットポテンシャルと香川県の観光マーケットを見ていこう。
1. マーケットポテンシャル
高松市の人口は42 万3862 人(2019年1月1日人口)で、香川県内の人口シェア43.5%と県内で最も多い人口を有している。これは四国地方において松山市(50 万9989 人)に次ぐ人口ボリュームとなっている。その他の県内主要都市を見ると丸亀市が11 万1058 人で、この2 市が香川県内における人口10 万人以上都市であり、県内総人口の5 割強を有している。以降は三豊市が6 万5062人、観音寺市が5 万9711 人、坂出市が5 万24164 人と続いている。県内第二の都市である丸亀市が高松市の四分の一の人口にとどまることからも、香川県内における人口構造は高松市の一極集中であることが分かる(図表1)。
増加率(19 年/ 14 年)を見ると、県内主要都市すべてにおいて減少傾向にあることが分かる。その中で高松市は▲ 0.5%の微減で、主要都市内において比較的減少幅が小さい。その他の県内主要都市では丸亀市が▲ 0.9%、善通寺市が▲ 2.5%で比較的減少幅が小さい。その他の主要都市はおおむね▲ 5%以上で減少幅が大きくなっている。その中でも県東部の東かがわ市とさぬき市の減少幅が比較的大きい(図表2)。
高松市の年齢構造を見ると若年人口比率は18.4%、適齢期人口比率は21.0%となり、若年人口比率は全国値(17.4%)を上回ったが、適齢期人口比率は全国値(22.3%)を下回った。その他の県内主要都市を見ると若年人口比率は丸亀市が18.9%で最も高く、次いで善通寺市が18.3%で、高松市を含むこの3 市が全国値を上回った。適齢期人口比率は善通寺市が22.8%で県内主要都市の中で唯一全国値を上回っている。丸亀市は瀬戸大橋で本州と結ばれており、隣接する善通寺市も含め、比較的人口ポテンシャルが高くなっている。高齢者比率(65 歳以上人口比率)は県内主要都市すべてにおいて全国値(26.6%)を上回っており、県内の高齢化が進展していることが分かる。
将来推計人口を見ると高松市はすでに減少フェーズに突入しており、2040 年ころには2010 年ベースから約17%減少するとみられている(図表3)。その他の県内主要都市も同様で、将来的には2010 年ベースの60 ~ 85%程度になると思われる。主要都市の中で善通寺市は他都市と比較して減少ペースが緩やかである。人口減少しているものの将来的にも高松市の一極集中には変化はなく、今後も香川県内で最も高い人口ポテンシャルを維持できるだろう。
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2021年2月12日号 観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル 高松市編
2021年2月12日号 観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル 高松市編
【月刊HOTERES 2021年02月号】
2021年02月10日(水)