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より良い未来を創る為の世界基準SDGsコラムPart1

世界中が「現在の延長」に対して警鐘を鳴らし始めているなかであなたは何をするか。(SDGsコラムPart1)

2020年07月17日(金)
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Part1

より良い未来を創る為の世界基準SDGs。
なぜSDGsが必要なのか

前回のプロローグにて記したように地球規模の問題に対して、国や社会、企業、個人単位の取り組むべき課題として「行動すること」が必要であり、共通の目標としてSDGs(持続可能な開発目標)17の目標項目が設定された。

では先ずは一つ一つの目標を知る事から始める前に、
そもそも日本の文化には「もったいない」という究極のサスティナブルな「循環の文化」があり、
我らが日本は、国連加盟国193ヵ国の中で最もSDGsの目標を実行しやすい環境にあることを理解してほしい。

温故知新として古き良き文化を知りつつ、永続的な経営を目指すことが自然であり取り入れやすいとも言るだろう。

世界共通のSDGs17の目標の内容を理解しながら、昔からある日本の文化や精神性を共に合わせて先ずは10年後の2030年、
そして100年後、200年後の未来へ今の地球と未来のいのちを繋いでいく行動目標を作っていく事が必要である。


SDGsがビジネスチャンス?!

例えば目標⑧「働きがいも経済成長も」とあるように、SDGs17の目標のすべてが社会や経済活動に密着している。

世界のすべての人々「誰一人取り残さない」という共通理念からも特に国や人々に欠かせない経済が持続的(永続的)な成長とSDGsの取り組みとが同じくでなければならない。

またそれが企業にとって経営の永続性だけでなく発展性、そして人財の成長への「最大のチャンス」という捉え方をすることで新しい企業のカタチが出来てくる可能性もある。
近年、世界の投資家やビックバンクは「環境(Environment)社会(Social)企業統治(Governance)」の3つの要素「ESG」を投資対象の決定に取り組むようになってきている
のはご存知だろうか。

つまり、企業がより環境や社会に配慮した経営内容や目標及び実働をすることが投資対象となり企業の経営成長への要因ともなる事を示唆している。

さらに、コロナを機に世界は大きく新たな価値基準へと動き出した。

より環境に配慮し、より人を始め、すべてのいのちに対し真摯に取り組む姿勢が個人や企業の評価基準となってくる。
SDGsは企業の姿勢や経営手段の一つの目標指針でしかなく、日本の文化や企業としての根本的価値観をどのように創り出していくかが課題であり理由となるのだ。

SDGs17の目標
 1.貧困をなくそうあらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
 2.飢餓をゼロ
 3.すべての人に健康と福祉を
 4.質の高い教育をみんなに
 5.ジェンダー平等を実現しよう
 6.安全な水とトイレを世界中に
 7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
 8.働きがいも経済成長も
 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう


世界中が「現在の延長」に対して警鐘を鳴らし始めている

事例)ときまたぎの考え方と行動内容
●今回このコラムを書くにあたって、SDGsを実践する企業の「ときまたぎホールディングス」及び、「ときまたぎプロジェクト」の代表 土井新悟さんに話を聞いた。

このプロジェクトは、「緑豊かな山々や美しい川、美しい海、美しい地球」その大自然の中で「自然と共に生きる心豊かな子供たちと人々の生活」そして「奪い合うことなく生み出されるエネルギーを地球規模で共有する未来」をイメージし、取り組みの根幹として「事業」を選択し、100年後200年後を見据え永続性を念頭に置いているという。

そして彼が目指す未来は「文化融合からくる新たな文化」が当たり前に生まれる世界だという。

それはどういう意味か。
今あらゆる現象が地球規模で起きており、ローマクラブが示す「成長の限界」や、国連が提唱したSDGsなど、世界中が「現在の延長」に対して警鐘を鳴らし始めている。

その中で、土井さんはこの地球規模の問題を「自分事」として捉え、100年後、200年後の未来にこの地球をどのように残していく事ができるかを、社員全員と2年の歳月を費やし、「企業として何をし、実働できるか」を話し合い、「目指す未来」を設定し、下記の理念とVisionを掲げ、実現のために「ときまたぎプロジェクト」を立ち上げた。

〇理念
「事業を以って共に為合わせ(しあわせ)な社会の実現に努力し、命の環境発展に貢献する」
〇Vision
「人と自然とエネルギーが調和する未来」の創造。


事業は産業社会の中にあり、人類が積み重ねてきた「叡智」の一つだ。
そして永続性が目的であり、スピートと影響力を併せ持つ。

皆で理念やビジョンを実働し実現するための知識や知恵・発想に付加価値をもたらし、その事業自体が環境との調和を目指すものであれば、その事業の在り様が子供たちへも「心響き合い育み合う」教育の一つになるとも考えている。

そんなときまたぎプロジェクトの内容は大きく3つ

  • 「すべてに調和する文化を世界へ」と歩む「プロダクトアウト」
  • 「エネルギーに対する考えを未来へ」と歩む「新たなエネルギー発電」
  • 「地方から世界へ」と歩む「コミュニティーデザイン」

特に3つめのコミュニティーデザインでは和歌山県古座川という山間地方の限界過疎地に循環型コミュニティーを作り、現在「産官学民」の4身一体とする共働事業として取り組んでいる。
その主要な生産物は、完全循環型のMOA農法で栽培している「オーガニックエディブルローズ」で完全に食べる為に栽培している薔薇だ。

その株数はすでに日本最大級で、数年後には世界一を目指し「オーガニックエディブルローズといえば和歌山、強いては日本」と言ってもらえることを目標としている。

この取り組みも、地域創生だけでなく、山も川も自然も人も完全に循環した環境つくりや、働く場の創出、そして全体を事業化し収益を上げる事で自然と農業と人も守り永続的に発展し成長する場となり、その先には自然エネルギーの導入や地域と都会を結び新たな働き方への提案も含めたものとなっている。

まさに地球規模で考えられた事業の創造だ。

その事業内容、取り組みすべてがSDGs17の目標の実働へと繋がっている。まずは、企業として従業員と共に200年後の未来へ思いを馳せ、地球の問題・課題をひとりひとりが自分事として考え捉えて、皆で決めたことを確実に実働することの重要性、そして永続的に発展し成長する姿を、未来に生きる子供たちへ見せていきたいと語る土井さんの瞳は爛々と輝いていた。

まだピンとこない方、そしてホテル・レストランの方にむけて次回のPart2では
ホテル/レストランが取り組めるSDGs:食やエネルギーの循環する仕組みについての事例を紹介する。


義田真平
yoshida@ohtapub.co.jp

【本コラムは4部構成です】 
・プロローグ 
・Part1  なぜSDGsが必要なのか(今回)
・Part2  ホテル/レストランが取り組めるSDGs
・Part3  個人でもできるSDGs

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