プロローグ
この1年位でカラフルな円状のピンバッチをつけている人も多く見るようになった。
より良い未来を創る為の世界基準SDGs。
そんな抽象度の高いこと言われてもピンとこない、私もそうだった。
しかし、知れば知るほど、未来が、そして地球環境が、自分のことのように感じ、学び、取り組まなくてはならないものだと思っている。
そんな地球規模で考えるホテレス義田が4回に分けてSDGsを紐解いていこうと思う。
SDGs(エス・ディー・ジーズ)
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称で
2015年9月ニューヨークの国連本部で行なわれたサミットで採択された、国連加盟国193ヵ国が達成を目指す2016~2030年までの国際目標だ。
世界には「気候変動」「貧困」「人種やジェンダーに起因する差別」など様々な問題・課題があり、どの問題も放っておけば地球全体・人類全体に影響を及ぼし生命の危機に直面している。
こうした地球規模の問題を解決するために「誰一人取り残さない」という共通理念のもと、SDGsでは17の目標とそれを達成するための169のターゲットを設定している。
上記の17の目標はそれぞれ個別であるように見えて17すべてが絡み合い相互に関連している。
例えば目標①「貧困をなくそう」はターゲットのひとつに1日1.25ドル未満で生活する極度の貧困をなくす」と設定しているが、同時に「2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にあるすべての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる」というターゲットも設定されている。
これは、目標①の「貧困をなくそう」に、
目標④の「質の高い教育をみんなに」と、目標⑧「働きがいも経済成長も」なども関連している事がわかる。
また「貧困」という事をとっても、地球上の他の国ではなく自分の身の回りを見渡し身近な問題ととらえ、
地球規模の問題を「自分ごと」として考え、行動を起こさなければ、地球上のさまざまな問題・課題はより加速し深刻化していくことをイメージできるかが重要となる。
よりよい未来を目指すための世界共通の「SDGsの17の目標」に無縁な人はこの地球上に誰一人いないのである。
私たちは「未来は他人事ではない」という事を自覚し自分ごととして捉えないといけない。
未来の地球に住むすべてのいのちを繋ぐために、社会として、企業として、個人としてどのように行動していけるかを考えるのだ。
そしてそれを経済・経営の視点でも捉え、SDGsを永続的な経営を目指す一つの指針として実働していけるかどうかがキーとなる。
まだ漠然としていてわかりにくいと感じる方もいるはずだ。
次回のPart1からは事例を交えつつ解説していく。
義田真平
yoshida@ohtapub.co.jp
【本コラムは4部構成です】
・プロローグ (今回)
・Part1 なぜSDGsが必要なのか
・Part2 ホテル/レストランが取り組めるSDGs
・Part3 個人でもできるSDGs