「顔がやさしくなったね」
心に余裕ができ、やさしくなれる。
そんな環境がここにある。
ハレクラニ沖縄 レポート4その2
全国各地からスタッフが集まり、そしてそのスタッフたちがイキイキと働くハレクラニ沖縄。前回のレポート3では宿泊、料飲、調理の三部門の部門長のインタビューを紹介した。
レポート4からは実際に現場で実際に働く方の声をお伝えしている。第二弾はペストリーキッチンのスーシェフ 嶋野 正隆さんと、同じくペストリーキッチンの保科 朱音さん。
東京で約30年間働いてきたプロフェッショナルパティシエである嶋野さんと、新卒でハレクラニ沖縄に入社した保科さんに、ハレクラニ沖縄を選んだ理由や、魅力、モチベーションなどについて聞いてみた。
調理部 ペストリーキッチン スーシェフ
嶋野 正隆さん
調理部 ペストリー キッチン
保科 朱音さん
景色を見る、鳥の声を聞く。
加えて、一流の仕事ができる。
嶋野さんは約30年のパティシエ生活を東京で過ごしてきた。
20歳のときヒルトン東京でキャリアをスタート。その後NOBU東京やロイズレストランなどを展開していたソーホーズホスピタリティグループに入社。その後、東京・虎ノ門の「カフェ3206」という店で、取締役として10年以上現場を取り仕切っていた。
「東京で約30年働いてきて、街場の喧騒と混沌、ラッシュのような毎日に、気づけば目がつり上がり、東京の生活にも疲れて満身創痍でした。」
と嶋野さん。
都会の喧騒を忘れて地方で仕事がしたいと思っていた矢先、かつての上司であったハレクラニ沖縄のエグゼクティブペストリーシェフの加藤さんから声がかかったのは開業一年前。しかし、その時はすぐに店を離れることができず、沖縄に行くことができなかった。
しかし、運命とは不思議なもので、嶋野さんが店をやめる際にあらためて声がかかり、2019年9月に入社することになった。そして現在、7名のペストリーキッチンのメンバーを、これまでの経験を基に育てながらチームを支えている。
ハレクラニ沖縄に来て、街場で経営幹部として働いていたときとは生活が一変した。
休まずに働き、プレッシャーと常に向き合うような毎日から、三井不動産のコンプライアンス方針に沿って月々決まった日数の公休、社会保険の完備など、労働環境は良い意味で激変した。
その結果、先日久々に東京に行く機会があって、その時に会った友人から「顔がやさしくなったね」と言われ驚いたという。
「東京の喧騒から切り離され、頭がスッキリした状態で仕事に打ち込めています」と話す嶋野さんの表情は穏やかだ。
調理部 ペストリーキッチン スーシェフ 嶋野 正隆さん
努力は会社のため?
自分の人生のため?
同じくペストリーチームで働く、保科 朱音(ほしな あやね)さん。
製菓学校に2年間通い、ハレクラニ沖縄に新卒で入社。会社説明会でハレクラニ沖縄を知り、環境の良さ、そしてオープニングスタッフという一度しかないチャンスに惹かれ、小さい頃からの夢であったパティシエになった。
「自分のケーキでお客さまが喜んでいたと聞くと本当に嬉しいです!」と目を輝かせて話す保科さん。新卒入社一年目のスタッフが、最前線で活躍をしている。
目を輝かせて話す保科さんを見て、嶋野さんは嬉しそうに話す。
「好奇心があり明るくてピュア。その分悩むこともこれからあるでしょうが、その時期も大切。そのときに相談してもらえる信頼関係を作っていきたいです」
保科さんはかつての同級生から話を聞いて、ハレクラニ沖縄の労働環境がいかに恵まれているかを実感しているようだ。
「街場のパティスリーで働く友人は、残業するけど残業代が出ない。休みは少ないけど、それが当たり前だって思っている人も多いですが、ここではそんなことはありません。恵まれているなと思います。」
チャレンジもさせてもらいながら、一方で恵まれた労働環境もある。保科さんは自身の置かれている “いい環境” に気づき始めている。
調理部 ペストリー キッチン 保科 朱音さん
時代に合わせた成長環境
そんな保科さんの姿を見て、嶋野さんは言う。
「今の時代にそんな努力はもう必要ないのですよ」
嶋野さんが20歳のときは、月に2回しか休みがなかった。
仕事を覚えたいと思えば休みが月1になり、夢中になれば休みはなくなった。
先輩から叩かれながら、歯を食いしばって働いた。
今は、そのようなことはできない。
「長い目で見れば、これが大切なことなのです」
と話す嶋野さん。
理由は明白だ。街場で働く保科さんの友人のように、新人の時から多くの残業が当たり前で、月に1回の休みだったら、確かにホテルよりも経験の時間という意味では早く積み重ねることができるかもしれないが、数年後には辞めている可能性が高くなる。そうなってしまっては元も子もないということだ。
「クオリティーを上げるためには投資が必要」
と考えてくれているオーナーの存在
入社前、嶋野さんには不安があった。
嶋野さんは街場でゲストに向き合い思考錯誤しながら長年走り続けてきた。その自分がホテル業界でどれだけ通用するのか? また、小さい企業ではない分、ルールも厳しい。そういう環境の中で自分がどれだけできるのかというものだ。
しかし、それはすぐにいらぬ心配であったとわかった。
それは、オーナーである三井不動産が、目先の売り上げでなくゲストに提供するサービスやプロダクトのクオリティーに真剣に向き合っていたからだ。
そんな職場では、クオリティーファーストで、目の前のお客さまのことを思い、いま何ができるのかに集中できる。ホテルオーナーが多様化する中でも、こうした話は残念ながらあまり聞くことがない。
食材ひとつでも手に入りにくい沖縄で、なにが最善かということに常にこだわることができるのは、三井不動産がオーナーであり、ホテルチームだけでなくオーナーもハレクラニというブランドをいかに創り上げていくかに真剣に取り組んでいるからだ。
“いい人”たちが 真剣にゲストへのクオリティーに向き合うことができる環境。
それを実現する “いい環境” がここにあるのだと思い知らされる。
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本レポートは全5回です。
レポート1沖縄にやってきた世界屈指のリゾート 「天国にふさわしい館」が沖縄へ
レポート2なぜハレクラニのスタッフはイキイキとしているのか? 沖縄だけでなく全国から人が集まる理由とは?
レポート3その1こんなに楽しく働くことができるホテルは他にはない。「日本一ハッピーなホテル」だと自信を持って言える。
その2目指すは世界を代表するラグジュアリーリゾート。 若いスタッフが大きく成長できる環境がここにある。
その3チーム・チーム・チーム!
レポート4その1 楽しく調理しないと、おいしい料理は絶対にできない。 ハレクラニ沖縄カリナリーチームの人を育てる環境づくり
その2 「顔がやさしくなったね」 心に余裕ができ、やさしくなれる。 そんな環境がここにある。(今回)
レポート5その1 東京から沖縄へ移住! わくわくする魅力的な場所で自ら率先して動くことができるホテリエに
その2 「大好きな仲間がいる」ハレクラニ沖縄の理想的な環境