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GMはポンパドール。でもそれだけじゃない。

メズム東京、オートグラフ コレクションが「“おもしろいホテル”になりそう」な理由 ①

2019年10月01日(火)
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「これは “おもしろいホテル” になりそう」。
その期待高まる「メズム東京、オートグラフ コレクション」はJR東日本グループの日本ホテル㈱(ホテルメトロポリタンやメッツなどを運営)が、マリオット・インターナショナルと提携して2020年4月27日に開業するホテル。個性やユニークさだけではない、プロフェッショナルなホテリエたちが集まったこのプロジェクト、これからも多くの人々の関心を集めそうなので、HOTERESの岩本がこれから少しずつこのホテルの魅力を紹介していきます。(レポート:HOTERES 岩本 大輝)


【本編は5回に分けてご紹介をしています】
1.GMはポンパドール。でもそれだけじゃない。
  メズム東京、オートグラフ コレクションが「“おもしろいホテル”になりそう」な理由 ①
(今回)
2.GMだけじゃない! 経験も年齢も幅広いさまざまなプロフェッショナルが集結!
  メズム東京、オートグラフ コレクションが「“おもしろいホテル”になりそう」な理由 ②

3.プロフェッショナルが集まるメズム東京、オートグラフ コレクション、上司はどんなひと?①
  副総支配人 オペレーション担当 春名 桂氏 / マスターキュリナリーアーティスト 養父 直人​氏

4.プロフェッショナルが集まるメズム東京、オートグラフ コレクション、上司はどんなひと?②
  スターサービスセンター マネージャー 内野 恵久氏 / スターサービスセンター アシスタントマネージャー 左居 稚子氏

5.変革を求めて力強く歩みを進める企業で働くことの魅力とは? メズム東京、オートグラフ コレクション
  東日本旅客鉄道㈱ 森本 航氏 / 日本ホテル㈱ メズム東京、オートグラフ コレクション 生沼 久氏


個性豊かなプロフェッショナルたちが集まったメズム東京のチーム


「はっちゃけていい」
マネをするんじゃない、マネをされるホテルを創る。

 
「メズム東京、オートグラフ コレクション」(以下「メズム東京」)はJR東日本グループの日本ホテル㈱(ホテルメトロポリタンやメッツなどを運営)が運営し、2020年4月27日に開業するホテル。このプロジェクトはホテルだけではなく、JR東日本が東京・竹芝エリアで開発を進める竹芝ウォーターフロント開発計画「WATERS takeshiba(ウォーターズ竹芝)」の中の、ホテル部分となります。
 


JR東日本が東京・竹芝エリアで開発を進める竹芝ウォーターフロント開発計画「WATERS takeshiba(ウォーターズ竹芝)」


8室のスイートルーム含む計265室の客室、2つのレストランとバー&ラウンジ、180平米の宴会場を備えるホテルの内装には、世界でも高い評価を受けているウィルソン アソシエイツ社をパートナーに、くつろぎだけでなくインスピレーションを与えるホテルを目指すそうです。
 


コンセプトはユニークでも内装やデザインなどは細部にまでこだわり本物を追求したそうです


コンセプトは「TOKYO WAVES」。
 
このメズム東京のコンセプトは「TOKYO WAVES」。
東京を取り巻く人々の流れや伝統と革新の融合など、 絶えず変化する東京の"今"に根ざし、“五感を魅了する”サービスやコンテンツを提供していくそうで、たとえば聴覚ではヤマハ㈱の空間用スピーカー、パワーアンプやマトリクスプロセッサーを導入し、ロビーだけでなくラウンジでも、終日”TOKYO WAVES”を体現するさまざまなジャンルの音楽を、空間の背景としてさりげなく流れるBGM(バック・グラウンド・ミュージック)ではなく、音楽を前面に押し出す “FGM(フォア・グラウンド・ミュージック)”として提供。また、全客室にカシオの電子ピアノ“Privia”を 日本で初めて導入するなど、ユニークな取り組みを行なっています。

さらに、嗅覚、触覚に訴えるものとしてオリジナルバスアメニティを㈱バルクオムによってプロデュースされた商品を採用。ほかにも味覚と嗅覚に訴えるドリンクとして猿田彦珈琲㈱といった企業と、JAPAN QUALITYにこだわったコラボレーションを予定しているそうです。

 


BGMでなくFGM。そして客室にピアノと、五感のうちの聴覚だけでもユニークな取り組み


メズム東京はマリオット・インターナショナル(以下「マリオット」)のコレクションブランドの一つ、「オートグラフ コレクション」に加盟をしていますが、コレクションブランドというのはそのホテル独自の個性を尊重したブランドです。つまり、ほかのブランドと違い、デザインや運営など細かな縛りがない分、ホテルとしての個性も発揮しやすいのが特徴なのです。だからこそ、これまでのホテルになかったさまざまな取り組みがあるわけですね。
 
これまでにない、ユニークなホテル。そんなホテルのチームをどのように創り上げていくのか…? 総支配人を務めることになった生沼久さんに話を聞くと…、

「『はっちゃけていいよ』ってみんなに伝えています。」
 
と、開口一番に返答が。これが、やや保守的なイメージのあるJR東日本グループが力を入れるホテルのGMなのか、と思わされてしまう真っ黒なスーツとシャツを着て、さらに見事なポンパドールヘアーのGMはその真意についてこう語ります。
 
「メズム東京の開業準備メンバーはそれぞれ素晴らしいホテルでキャリアを積んできたホテリエだけど、俺はほかのホテルとは違うことをやっていきたいと思っているんですよね。そのためには、これまでの実績にとらわれることなく、もっと自由な発想でやっていかなくちゃいけない。自分でも気付かないうちに型にはまっていることって、人間誰しもあるじゃないですか。それを一度 “ドンッ”とはずしてみようよ、と。それを『はっちゃける』という言葉に込めているんですよね。」
 


総支配人を務める生沼久さん


決してこれまでの経験を否定するのではなく、その経験を大切にしながらも、形を一度ゼロベースにして、改めて自分が本当にやりたいことを表現する。形よりも、人間性で勝負ってことでしょうか。これはなかなか難しくも、今までサービスへの思いはありながらも形式的なサービスや意思決定のプロセスにヤキモキしていた人にはおもしろいかもしれません。
 
「この『はっちゃける』というのは自分自身に対しても同じ。メズム東京を見て、ほかのホテルが『こんなことをやってるんだ』とマネされるようなホテルになりたいですね。俺は自分がほかの人と一緒のことをするのが嫌なんですけど、自分がマネされるのはいいという感覚なんです。」
 
マネはしたくない。マネをされるようなホテルを、非常に興味深い考えです。
ところで、その迫力のあるポンパドールの見た目に反して、生沼さんは大学の音楽科出身の母親の影響もあって、学生時代までピアノとバイオリンを習っていたそうです。
 
「マネされるのはいいけど、マネはしたくはない。基本的にはね。でも、最初は何事も、人はマネから入るものなんですよ。
俺はずっと音楽をやってきたけど、やっぱり最初からオリジナルというのはなくて、コピーから始まるんです。ただし、コピーをするなら一流のものをコピーするべき、ということで、俺は小さな頃から両親に一流の音楽家の曲を聴かされて育って、その音楽を再現できるように毎日練習をしてきました。でも、それを続けているうちに、だんだん自分なりの表現がしたくなるんですよね。そこがポイントだと思っていて、「はっちゃける」というのはたぶん、『その先に行こうよ』っていうエールみたいなものだと考えています。一流の音楽家の音楽に向かって一生懸命に練習をして、できるだけそこに近づこうとして、でもやっぱりその先にオリジナリティーというものがあるとするならば、今度はその先まで行ってみようよ、というところかな。」

 
この独特の口調もおもしろいところです。多分、「はっちゃける」を表現するためにあえて使っているところもあるのだと思います。そして、生沼さんは決して見た目がユニークなだけのGMではありません。新卒で当時「新御三家」と鳴り物入りでやってきた外資系ホテル「ウェスティンホテル東京」からキャリアをスタートさせ、その仕事の姿勢とプロフェッショナリズムを評価され、若くしてマネジメントポジションを歴任されてきました。そして、彼の人柄とプロフェッショナリズムは後輩たちに尊敬され、今、実際にメズム東京の開業準備室に集まっている人たちの多くも生沼さんを慕ってやってきました。後輩たちだけではありません。その彼の人柄とプロフェッショナリズムは後輩ホテリエたちだけでなく、先輩、そしてグローバルチェーンの幹部たちからも評価をされてきたのを、私はこれまでグローバル本部の幹部たちと話をし、取材をする中で聞いてきました。
 
最近はコンセプトやハードがユニークだけれども、実際にはあまりその個性を運営面にまで打ち出せていないホテルが少なくありません。その理由は、結局、ハードやコンセプトはプロにお願いをすれば作れるけれども、それを運営する人たちがその感性を理解し、表現できなければ、本当にユニークなホテルは実現できないのです。

その点で言うと、ユニークなキャラクターを持ち、さらに、ホテリエとしてもプロフェッショナルな生沼さんがリーダーとなるこのメズム東京は、今から想像するだけでもワクワクしてしまうのです。久々に、“おもしろいホテル”ができそうだと、期待が膨らみます。
 
そんな生沼さんから“最後に一言”。
 
「岩本君さ、俺の髪型のことリーゼントって言うけど、ポンパドールだからね。リーゼントって昔のヤンキーみたいでしょ。もっとオシャレな髪型だからそこんとこヨロシクね。」
 


髪型が印象的なだけではありません。生沼さんは多くの後輩から慕われる人柄をお持ちであると同時に、グローバルチェーンの幹部からも信頼されているプロフェッショナルなのです。

《お知らせ》
現在、メズム東京では新しいメンバーを募集しており、
11月13日~12月25日に個別会社説明会『Casual Talk 2019』を開催中です。
興味をお持ちの方は以下リンクよりご覧ください。



【本編は5回に分けてご紹介をしています】
1.GMはポンパドール。でもそれだけじゃない。
  メズム東京、オートグラフ コレクションが「“おもしろいホテル”になりそう」な理由 ①
(今回)

2.GMだけじゃない! 経験も年齢も幅広いさまざまなプロフェッショナルが集結!
  メズム東京、オートグラフ コレクションが「“おもしろいホテル”になりそう」な理由 ②


3.プロフェッショナルが集まるメズム東京、オートグラフ コレクション、上司はどんなひと?①
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■ホテル概要
名称:メズム東京 オートグラフ コレクション(mesm Tokyo, Autograph Collection)
運営会社:日本ホテル株式会社
提携先:マリオット・インターナショナル
所在地:東京都港区海岸一丁目10番30号 WATERS takeshiba 高層棟16~26階
オープン日:2020年4月27日
客室数:265室
公式サイト:https://www.mesm.jp/

 

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