5 棟の建物が一つのホテルになる——これまでにない構想のホテル「ENSOANGO(エンソウ アンゴ)」が日本を代表するデスティネーションである京都に開業をした。同ホテルを運営するアンゴホテルズは、この開業を皮切りに国内だけでなく海外も視野に展開を構想しているという。本稿では同社代表取締役社長の十枝 裕美子氏に同社の今後の展望について聞いた。
アンゴホテルズ㈱ 代表取締役社長
十枝 裕美子氏
Yumiko Toeda
〈profile〉1970年6月生まれ。93年聖心女子大学卒業。99年7月ESSEC経営大学院(国際ホスピタリティ経営学部:IMHI)卒業。アーサーアンダーセンホスピタリティグループ、KPMG・ホスピタリティグループ、ゴールドマンサックスリアルティジャパンを経て企業再生支援機構(現・地域経済活性化支援機構)に入構。同機構在籍時に2012年3月㈱グランビスタ ホテル&リゾート常務取締役として同社再生を担った。18年2月アンゴホテルズの前身であるサキアグローバルホテルに参画し、同年4月アンゴホテルズに社名変更、現在、同社代表取締役社長。
Ango Hotels Inc.
ENSO ANGO
❒まずは10 月に開業をしたENSO ANGOについてご紹介をお願いします。
ENSO ANGO は10 月15 日、京都の中心市街地、四条通と五条通にはさまれた麩屋町通、富小路通、大和大路通に5 棟によって成り立つホテルとして開業しました。ENSO ANGO はこれらのホテルの総称です。
内田デザイン研究所がディレクションを手掛けたホテルの5 棟はどれも町に溶け込むシンプルな外観で統一。一方でそれぞれが異なる施設と客室タイプをもち、日比野 克彦さんをはじめとするさまざまなアーティストの方のご協力をいただき個性あるホテルを実現しました。
5 棟は、町とつながりながら、相互利用でき、全体で一つのホテルを成します。完成形のない生きたホテルとして、どの棟も“One for All, All for One” の存在です。