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高桑 隆 「良くも、悪くも、大変化。今日本の農業と『食』を考える」

第七回 和食の世界的大ブームのなかで、それら和食店で安全安心の国産食材が使用されているか?

2016年04月04日(月)
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㈲日本フードサービスブレイン 代表取締役
フードビジネスカウンセラー
高桑 隆 プロフィール

 日本農産物・食品の輸出が急伸しているのを第5回で御紹介した。講演などで、こうした話をすると返ってくるのが、“和食がユネスコの世界文化遺産に選定されたからね……”とか、“海外の和食店が凄い勢いで増加しているからね……”という答えである。
 
 その認識は間違いではないが、本質をついていない。私などがつかんでいる情報では、それ(海外和食店から日本へ、国産食材注文)は僅少に過ぎない。
 確かに、海外の和食ブームはものすごい勢いである。下図を見ていただければ一目瞭然だろう。


公益財団法人 味の素食の文化センター 出典

 しかし、これらが“日本の国産食材を使用した本格和食店”なのかといえば、かなり疑問である。海外和食店の90%は外国人経営であり、そのほとんどが日本への渡航歴のない人々である。
 
 和食を本格的に習った経験もないが、なかには日本人調理師を雇い、“うちは本格和食”と喧伝している場合も多い。
ほとんどの開業動機は、“和食はブームだ、儲かりそうだから……”が理由。こういう経営者によって“海外の和食ブーム”は成り立っているのが実態だ。
 こうした海外の疑似和食店のことを、「ナンチャッテ和食」と呼ぶ場合もある。
 
 
 下写真を見ていただきたい。米国西海岸、あるショッピングセンターのフードコート内にある和食店と、郊外ロードサイドに立地する寿司店である。

米国西海岸“ナンチャッテ和食店”フードコート
“ナンチャッテ和食店”郊外寿司店
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