❒ こころのふるさとイーハトーブ
岩手県は、2011 年平泉・中尊寺金色堂が世界遺産に登録され、観光客の増加と経済効果が話題となった。2013 年には、NHK 朝ドラで、岩手沿岸の海女さんを主人公とする「あまちゃん」が全国に放映され、岩手県沿岸都市、久慈市が注目され30 万人以上の観光客が魚村に殺到して驚かせた。舞台となった三陸鉄道も大震災から復興し全線開通のニュースが流れた。岩手県観光にとってこれらのニュースは久々に岩手県に元気を与え全国の脚光をあびた。しかし一時的なものでなく岩手県を全国的に知らしめているのは、宮沢賢治である。賢治は1896年に岩手県花巻に生まれ、盛岡の高等農林で学び、その後花巻の農学校で教師となる。この間に、童話や詩集を発表し、独特な賢治の世界を世に発表した。来年賢治生誕120 年を迎え花巻市は記念事業を用意している。
❒ 第1 次産業比率が高い
当県の面積は15,278.9㎢で北海道に次ぎ全国2 位と広い。人口は130.6 万人で32 位。年齢構成を見ると、14 歳以下の幼年人口12.5%、生産年齢人口60.2%。老年人口27.2%となっており、高齢化が進行している。県民分配所得は3.1 兆円で全国33 位。一人当たり所得は235.9 万円で全国39 位と低い。産業別では、1 次産業3.4%、2 次21.9%、3 次74.7%で、全国平均と比べると1 次産業比率が高い。山形県、鹿児島県に次ぐ。一人当たり工業生産額は167.2 万円で全国31 位となっている。
❒ ホテル数の伸びは高い
飲食店は09 年で6660 店ある。内訳を見ると、食堂レストランは1141 店で17.1%を占める。専門料理店は1198 店で18.0%。その中では、中華料理店が多く486 店で7.3%を占める。次がその他専門料理店で291 店、4.4%と続いている。その他、そば・うどん店は234 店(3.5%)、すし店は288 店(4.3%)ある。遊興飲食店の酒場ビヤホールは1499 店(22.5%)、バー・キャバレー・ナイトクラブは1752 店(26.3%)と両者あわせて48.8%と全体の5 割弱を占める。そのほか、喫茶店は389 店(5.8%)、ハンバーガーその他の飲食店は124 店(1.9%)となっている。09 年の調査から分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は534 店ある。2012 年のホテル数は160 軒、客室数は1 万583 室ある。90 年からの伸び率を見るとホテル数は全国の82.3%に対して81.8%、客室数は105.1%に対して93.3%と、ともに全国平均を下回る。
※このほか本誌では経済的地位、年齢区分、工業統計、飲食店動向、県庁所在地の世帯あたり年間外食支出、都市別商業動向、外食チェーン出店状況、婚姻・離婚動向、各都市の人口増減率と小売販売増加率との相関、各都市の人口推移、長期商業統計、温泉地宿泊者数、ホテル・旅館数、観光・行楽活動参加率、各都市の人口一人あたり小売商品販売額を掲載しています。
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コミュニケーション科学研究所 全国縦断マーケット調査
岩手県
【月刊HOTERES 2015年05月号】
2015年05月08日(金)