株式会社三井不動産ホテルマネジメント
代表取締役社長
雀部 優 氏
地道に愚直に「王道」を歩む
マーケットの本格回復が進むなか、宿泊料金上昇に見合った滞在価値の提供こそが喫緊の課題です。海外ゲストへのきめ細かなサービスを強化する一方、国内ゲストへの魅力的な価値創造も大切なポイントです。「レジャー客・女性客」に向けた施策を強化するなか、記念日利用など新たな滞在スタイルが増え続けています。さらに、本年中に100万人突破が見込まれるMGHリワーズクラブの会員基盤の活用も加速していきます。
本年は2つのホテルが新規開業を迎えます。京都エリア初のプレミアシリーズとなる京都・三条(夏開業・185室)では、プライベートスパの設置などハード・ソフト両面で斬新な仕掛けを準備し、銀座・築地(秋開業・183室)では、中長期滞在者向けの快適なサービスを展開していきます。
今後も競合施設の開業は続いていくでしょうが、競争こそが顧客サービスの向上を後押ししてくれる最大要因でもあります。インバウンドの追い風に一喜一憂することなく、弛まぬ改善努力を愚直に継続していくことが、地味ではありますが本年の課題でもあり、王道かもしれません。コロナ禍で育んだタフなマインドと筋肉質な運営力を活かしながら、明るく一歩ずつ前進してまいります。