平成10 年ごろよりゲストハウスに押され、年間組数の減少や売り上げダウンなど苦戦しているホテル陣営。そんな中、新たな挑戦に挑んでいるホテルがある。それが藤井育郎総支配人率いる「オリエンタルホテル 東京ベイ」だ。アメリカンウエディングを追求するAyame 氏とタッグを組み、“ 新生オリエンタルホテル 東京ベイ”としての一歩を踏み出した。
半信半疑だった
アメリカンウエディングの提案
❏まず始めにAyame さんとタッグを組まれ、アメリカンウエディングスタイルに挑戦した経緯を教えてください。
藤井 実は始めからアメリカンウエディングスタイルに挑戦することは考えていませんでした。昨年の9 月、総支配人として着任した際、ウエディングプランナーが新人ばかりだったことと、私自身、スタッフの結婚式に列席した際にいつも進行が同じで楽しくない、何かちがうことをしたいと感じていました。ところがお客さまに何を提案していいのかが分からなかった。そのタイミングで、紹介されたのがAyame さんだったのです。
❏ Ayame さんと出会われていかがでしたか。
藤井 もやもやしていたものがスッキリしました。こうあるべきではなく、新郎新婦に寄り添い、提案することの大切さを学んだのです。当初は新人スタッフの指導や意識改革を目的としたコンサルティングをお願いしようと考えていましたが、Ayame さんから“口頭だけでなく実際にアメリカンウエディングというものを見てみないと分からない”というご提案をいただいたのです。
Ayame 私自身、パーティーの本場アメリカンウエディングを実際に見て体感し、吸収してきました。その経験から体験することがもっとも大切であると実感したことから、グランドウエディングフェアでアメリカンウエディングを披露するという提案をさせていただきました。
❏その提案をすんなり受け入れられたのですか。
藤井 正直、半信半疑でした。というのは衣裳やアイテムをご覧になることを目的に来館された方がアメリカンウエディングを見てどうなのかとか、費用対効果はどうなのか、という不安がありました。そんなとき、ある業界専門紙で私の熱い思いを書かれた記事が先行し、その記事を読んだ企業の方が遠方から駆けつけ、アメリカンウエディングの素晴らしさを熱く語り、“こんなフェアの作り方もあるんじゃないの?”と、さまざまなご提案もいただきました。
❏それで迷いが吹っ切れたのですね。
藤井 ともかくパートナー企業も含めて一丸となり“新生オリエンタルホテル 東京ベイを作り上げよう!”という決断の元、婚礼支配人や広報担当者に提案をし、現場で話をした結果、GO! することになったのです。