2013 年3 月24 日の着任以来2 年8 カ月、アコーホテルズが東京で運営する「メルキュールホテル銀座東京」と「イビス東京新宿」の二つのホテルを統括するセナジ カメル氏は、両ホテルの業績と共に、SNS などの徹底した取り組みで市場におけるポジショニングも着実に向上させている。本インタビューでは、同氏にさらなる業績向上に向けた取り組みと共に、今後のビジョンについて聞いた。
聞き手 本誌・岩本 大輝 撮影 逸見 幸生
アコーホテルズの強みを
生かしてホテル業績は力強く向上
❒ まずはご担当されている「メルキュールホテル銀座東京」と「イビス東京新宿」の二つのホテルについて、業績など現在の状況について教えてください。
メルキュールホテル銀座東京、イビス東京新宿ともに業績は好調です。具体的な数字はお話しすることはできませんが、稼働率、ADR ともに伸びています。特に今年はADR が大きく伸びています。
当然円安やアジア諸国におけるビザの緩和など外的要因の変化で東京中のホテルが業績を伸ばしているかと思いますが、私たちのホテルはそれぞれ周辺のホテルと比較してもそれ以上の伸びを実現できていると感じています。
❒ その好調の要因についてはどのように見ていますか?
まず、両ホテルともに好立地であるという強みの上に、アコーホテルズとしてのネットワーク、そしてレベニューマネジメントへの徹底した取り組みが相乗効果をもたらしていると考えています。
また、それぞれのホテルでとても良いチームができていますね。イビス東京新宿は小さなチームですが良いチームワークによって効率的に機能していますし、メルキュールホテル銀座東京も同様ですが、それだけでなく周辺のホテルに無い強みとしては8カ国のスタッフが在籍し、計14 の言語に対応できるという体制があることです。ホテルにはアコーホテルズのネットワークでさまざまな国のお客さまがいらっしゃいます。当然英語が話せない国のお客さまもいらっしゃいますが、そういうお客さまに対応できる点は喜ばれていますね。お客さまのダイバーシティ同様、ホテルスタッフにもダイバーシティの文化があるのは世界で約8 万人のスタッフが働くアコーホテルズならではのものではないかと思いますね。