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【レポート】夏を先取り!UA BAR大倉健太氏によるゲストバーテンダーDay「Aperol×Kenta Ohkura from UA BAR」

2023年04月21日(金)
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2023年4月1日(土)から4月30日(日)までの期間限定で渋谷にて開催された「APEROL POP UP BAR」。4月12日(水)にはユナイテッドアローズのBar「UA BAR」の大倉健太氏がゲストバーテンダー腕を振るう「Aperol×Kenta Ohkura from UA BAR」が開催された。本記事はそのレポートである。

アパレルらしい発想
ユナイテッドアローズは言わずと知れたSPA(Speciality store retailer of Private label Apparel:製造小売業)で、衣服だけでなく上質なライフスタイルを提案し続けている企業としてご存じの読者も多いはず。UA BARは、創業25周年を記念してユナイテッドアローズ 原宿本店 1Fにオープン。感度の高い原宿の大人の男女が集うので、ファッションはもちろん、ライフスタイルとしても世界の先端を行くイタリアのアペリティーボ文化とも相性がよく、昨年からアペロールのコラボレーションが行われている。

UA BARのBar Manager大倉健太氏
UA BARのBar Manager大倉健太氏

そうした縁があり、渋谷APEROL POP UP BARにUA BARのBar Manager大倉健太氏が一夜限りで登場。

今回の大倉氏考案のカクテルには、アパレルらしい視点が反映されている。大倉氏は、ホテル勤務、レストランバーを経てUA BARで勤務。アパレル×お酒という他のバーテンダーにはない切り口で発信をしている。業界が変われば、様々な視点やルールも変わる。今回のカクテル考案の切っ掛けにもそれが感じられた。

「バーの文化の発展には、若年層に楽しんでもらうことが重要だと思います。その切っ掛けとして、アペリティーボは手軽なエントリーになる可能性はあると感じています。渋谷は日本の流行の最先端が発信される街でもありますし、ファッションの街でもあると思います。アパレルだとこの時期にはすでに秋冬物の商品のローンチだったりが行われます。ですので、何か「先取り」というキーワードが私の中にありました。」
 
これは、酒類で言えば小売業にも当てはまる部分がある。小売の棚は基本、春夏と秋冬で入れ替えが行われる。年2回の商談の中、次のトレンドを見出していくためには、海外のトレンドや消費者動向などを先取りした提案が必要となる。
 
アペリティーボの1シーン
「アペリティーボは仕事が終わって、夕方から夕食までの間、友人と楽しく談笑していく「ゆったりとした空気」が流れる夏がピッタリなんじゃないかと感じ、今回サマーカクテルにしました。夏は食に偏りが出がちなので、胃腸を整える作用のあるオレガノ、疲労回復効果のあるバナナ、ストレス解消効果があるジャスミンフラワーを使用して夏を乗り切るカクテルに仕上げました。」
 
今回イベントで提供された先取りSummer Timeは、アペロールをベースに、アペロールと相性の良いグァバジュースも用いられている。オレガノのニュアンスがほんのりと香り、そこにオレンジのビターが心地よく響く。何より、飲みやすく、夏の日差しの熱い中、渇きを癒す1杯としてもってこいの味わいだ。
 
当日、渋谷ストリーム1階 カクウチ・ベースにはアペロールを片手に談笑をしている海外の方を目にした。日本ではまだ浸透の余地があるが、海外ではよく目にする風景だ。オレンジ色のパラソルが印象的だが、本質は大倉氏が指摘するように「ゆったりとした空気」、気兼ねなく友人や大切な人と過ごす時間にあると感じる。
 
コロナ禍を経て、飲酒機会や人付き合いにも変化が生まれている。今の社会的な流れを鑑みると、アペリティーボの時間というのは重要ではないかと感じる。駆けつけ1杯ではなく、人と分かち合う時間の尊さの象徴として日本でも根付いていって欲しいと感じている。
 
そのカギは、やはり若手にある。今は飲酒機会以外にも多くの娯楽が存在するため、相対的に酒類の需要が小さくなっていることもある。再帰性の強い近代では、様々なトレンドが行きかい目まぐるしく変化している。そうした多様な時代だからこそ、酒類という長い歴史に目を向けて、その中で淘汰されてきたものなどを今一度現代の文脈で甦らせたりすることで新しい意味が生まれて来るのではないだろうか。
 
海外で目にするけど、日本では目にしないシーン。こうしたところに、意外なヒントがあるように感じる。アペロールを見かけた際には、そうしたことを思い出してみて欲しい。そして、そこに自身でしか出来ない価値を掛け合わせることで、新しい何かを生み出す切っ掛けにしてみて欲しいと今回のイベントを通じて感じた。

担当:小川

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