今回取り上げるのは 3方を海で囲まれる山口県の島しょ部。瀬戸内海北西部の海域と、日本海に点在する島しょ部で、橋で山口県本土と結ばれる面積の大きい周防大島や長島などの島を中心として、周辺に離島が点在している。以下に山口県離島のデータと、山口県や山口県島しょ部の観光データの詳細を見ていきたい。山口県のマクロマーケットは山口市編を参照していいただきたい。
1.マーケットポテンシャル
山口県は本州の最西端に位置しており、南には瀬戸内海、北と西には日本海と、3方を海に囲まれる地理的な特徴がある。そのため比較的離島が多くなっており、県の周辺海域を島しょ部が囲む形である。有人離島数は 21島であり、これは長崎県(51島)、愛媛県(31島)、香川県(24島)に次ぐ、国内で 4番目の離島の多さとなっている。
各離島の位置を見ると、日本海側と瀬戸内海側にそれぞれに離島が展開していることが分かる。離島はフェリーなどの海路で本土や拠点となる島と結ばれており、おおむね 30~40分の所要時間となっている。いずれも比較的本土に近い位置にある離島であり、大きな面積の島は本土と橋で結ばれている。そのため、陸路の往来が可能だ。本土と橋で結ばれている島は離島には認定されない。
北部の日本海の海域には萩市の萩港から定期便で入島できる見島、大島、相島が位置している(櫃島は定期便なし)。青海島は青海大橋で長門市と結ばれている。また、県西部の下関市の海域には蓋井島、六連島が位置しており、下関市の吉見漁港下関市竹崎桟橋から定期便が出ている。角島は角島大橋で下関市と結ばれている。
瀬戸内海側は日本海側よりも離島が集中している。柳井市から大島大橋で結ばれている周防大島は県内で最も大きい島であり、周防大島を取り囲むように多くの離島が位置している。周辺の離島へは周防大島を起点に、久賀港から前島へ、小松港から笠佐島へ、日前港から浮島へ、伊保田港から情島へ定期便が出ている。さらに東部の岩国市の海域には端島、柱島、黒島が位置しており、それぞれ岩国新港桟橋から定期便が出ている。
また、長島は室津半島と上関大橋で繋がっており、周辺に馬島と佐合島が位置している。その他にもさらに西よりに光市の牛島、上関町の祝島、八島、柳井市の平郡島、離島ではないが下松市と笠戸大橋で結ばれている笠戸島、防府市の野島、周南市の大津島などの離島がある。基本的には定期便が就航しているが、中には定期便のない離島も見られる。(図表1)
山口県内で有人離島を有する都市は 11都市。萩市や周防大島の周防大島町に比較的多くの離島が所属している。離島の人口を見ると、萩市に位置する見島が最も多く695人、次いで同じく萩市の大島が 613人、上関町の祝島が 314人、柳井市の平郡島が 250人、周南市の大津島が 202人で続いている。
面積を見ると、柳井市の平郡島が最も大きく16.56km2、次いで萩市の見島が 7.73km2、上関町の祝島が 7.68km2で続いている。それ以外の離島では基本的に 1~2km2の面積になっている島が多い。(図表2)
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2022年12月9日号 観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル《山口県離島編》
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【月刊HOTERES 2022年12月号】
2022年12月08日(木)