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2022年10月21日号 全国縦断マーケット調査 佐賀県

全国縦断マーケット調査 佐賀県

【月刊HOTERES 2022年10月号】
2022年10月20日(木)
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吉野ケ里遺跡

 佐賀県の観光入込数は県内外含めて年間 1900万人と推計され、観光名所に有田市などの焼物、唐津などの城跡、嬉野などの温泉など資源は豊富である。その中でユニークなものとして吉野ケ里遺跡がある。この史跡は大正時代から弥生土器などの古代からの遺物が発見され、大規模な遺跡の存在が想定されてきたが、昭和 56年頃、この地帯を工業団地として開発が進められることになり、これを機会に古代遺跡の埋蔵調査が進められ、80haに及ぶ巨大な遺跡が発掘された。
 
この地域は、弥生時代約 700年を通じて、40haを超える大環濠集落として発展した過程があることが明らかになり、1991年、学術的価値が極めて高い遺跡として、国の特別史跡に指定された。その研究成果が現在、「国営吉野ケ里歴史公園」として公開され、多くの観光客が内外から訪れている。当遺跡の最大の特徴は、集落の防御に関連した遺構である。外濠と内濠の二重の環濠ができ、V字型に深く掘られた外濠が広い集落(40ha)を囲むという勇壮な土木遺跡である。
 
人口当たり工業出荷全国 25位

佐賀県の面積は 2440.7km2で全国 42位と、鳥取県より小さく、神奈川県より大きい。人口は 81.8万人で全国 42位。福井県より大きく、山梨県より小さい。年齢構成をみると、14歳以下の幼年人口は 13.4%、15〜 64歳の生産年齢人口は 55.9%、65歳以上の老年人口は 30.7%で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。県民分配所得は 2.3兆円で全国44位。一人当たり所得は 275.3万円であり、全国で岡山県に次いで 33位となっている。産業別構成比をみると、第 1次産業は 2.8%、第 2次産業は 31.5%、第 3次産業は 65.7%で、全国平均と比べると第 2次産業比率が高い。工業出荷額は2.1兆円で全国 37位、人口当たりは 251.3万円で全国 25位となっている。

ホテル旅館数は平均を下回る

飲食店数は 14年で 4050店。内訳をみると、食堂・レストランが 449店で 11.1%、専門料理店が 1070店で 26.4%を占める。その中で多いのは日本料理店の 359店で 8.9%を占める。次いで中華料理店が 326店の 8.0%と続いている。そのほか、すし店が 162店(4.0%)、そば・うどん店が 146店(3.6%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは971店(24.0%)、酒場・ビアホールは 821店(20.3%)と多く、両者で 44.3%を占める。以上のほか喫茶店は 278店(6.9%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は 146店(3.6%)である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は443店である。ホテル・旅館の施設数は19年で339軒、客室数は 9516室で、2010年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 10.4%に対して当県は▲ 15.9%、客室数は全国の10.9%に対して当県は▲ 3.1%の伸びで、ともに平均を下回っている。

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