城崎きのさき温泉
兵庫県には、日本の温泉ランキングの上位に挙げられる名湯が二つある。有馬温泉と城崎温泉である。ランキングでは有馬温泉が格上だが、全国の旅行者や庶民に好まれているのは城崎温泉であろう。城崎温泉の歴史は古く、西暦 600年代までさかのぼる。コウノトリが傷を癒していたのを発見されたとの伝説もある。奈良時代初期の 700年代に、同地を訪れた仏教僧侶が修行を行った末に温泉が湧出したとも伝えられる。江戸時代の温泉番付では西の大関が有馬温泉で、関脇が城崎温泉だったといわれる。江戸庶民から愛された温泉である。そして、大正時代には、白樺派の小説家、志賀直哉がこの温泉に滞在して「城の崎にて」を執筆して有名になった。しかし、城崎温泉の最も知られている特徴は、7つの外湯めぐりである。城崎の温泉宿に泊まれば、町に 7つある外湯、一の湯、御所の湯、まだら湯、さとの湯、柳湯などに、浴衣と下駄履きで自由にめぐることができるようになっており、これが第一の特徴として知られており、2018年には 68万人が訪れている。
県民分配所得は全国第 7位
兵庫県の面積は 8401.0km2で全国 12位と、広島県より小さく、静岡県より大きい。人口は 552.4万人で全国第 7位。北海道より大きく、千葉県より小さい。年齢構成をみると、14歳以下の幼年人口は 12.4%、15~64歳の生産年齢人口は 59.1%、65歳以上の老年人口は 28.5%で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。県民分配所得は 16.3兆円で全国第 7位。一人当たり所得は 296.6万円であり、全国で福島県に次いで 22位となっている。産業別構成比をみると、第 1次産業は 0.5%、第 2次産業は 27.4%、第 3次産業は 72.0%で、全国平均と比べると第 3次産業比率が高い。工業出荷額は16.5兆円で全国第 5位、人口当たりは 296.3万円で全国 16位となっている。
ホテルは客室数が平均を上回る
飲食店数は 14年で 2万 9056店。内訳をみると、食堂・レストランが 1933店で 6.7%、専門料理店が 7296店で 25.1%を占める。その中で多いのはその他の専門料理店の 2535店で8.7%を占める。次いで日本料理店が 2079店の 7.2%と続いている。そのほか、すし店が 966店(3.3%)、そば・うどん店が1075店(3.7%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは 4967店(17.1%)、酒場・ビアホールは 4813店(16.6%)と多く、両者で 33.7%を占める。以上のほか喫茶店は 5389店(18.5%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は2553店(8.8%)である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は 2365店である。ホテル・旅館の施設数は 19年で 1490軒、客室数は 4万 7555室で、2010年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 9.9%に対して当県は▲ 15.0%であるが、客室数は全国の 8.9%に対して当県は 9.6%の伸びで、やや平均を上回っている。
----
※各種図表など詳細なデータにつきましては本誌ご購入をお願い申し上げます。
2022年4月1日号ご注文フォームはこちら
https://ec.hoteresonline.com/products/list.php
----