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2022年3月11日号  観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル《佐世保市編》

観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル《佐世保市編》

【月刊HOTERES 2022年03月号】
2022年03月10日(木)
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今回取り上げるのは長崎市に次ぐ長崎県第 2の都市である佐世保市。軍港として栄え、現在も海上自衛隊、在日米軍の基地が位置している。その反面、九州観光のディスティネーションとしても機能している。以下に佐世保市のマーケットポテンシャルと長崎県の観光マーケットの詳細を見ていこう。長崎県のマクロマーケットについては長崎市編を参照していただきたい。

文殊リサーチワークス http://monju-rw.com

1.マーケットポテンシャル

 佐世保市は長崎県の北部に位置している。長崎県は南北に長く、県内第 1位の人口規模を有して県庁所在地である長崎市が県の南端に位置しているため、佐世保市が県北部の拠点都市として機能している。明治時代に日本海軍の拠点として整備され、造船業が盛んになった経緯があり、独自の産業構造を有している。また、オランダをテーマにしたテーマパーク「長崎オランダ村」から発展した大型テーマパーク「ハウステンボス」が位置し、九州観光の目玉の一つであることから、九州を代表する観光都市にもなっている。
 
 県内の交通状況を見ると、鉄道では市内のメインターミナルである佐世保駅に、JR佐世保線、松浦鉄道西九州線が乗り入れている。また市内にはハウステンボス駅に停まる大村線も走っている。道路では福岡市から長崎市まで延びる西九州自動車道や佐世保市から西海市まで延びる西海パールライン有料道路などの高速道路や、福岡市から長崎市までの延びる国道 202号や佐賀市まで延びる国道 35号、204号、498号などが走っている。また、佐世保港には国内外のクルーズ船が寄港している。
  
 佐世保市の自市内就業率は87.5%で、自市内でほぼ完結している状況である。佐世保市の都市勢圏を見ると平戸市や西海市、松浦町などを内包する4市4町(佐世保市含む)から形成されている。佐世保市への就業・通学流入率を見ると佐々町から46.7%、川棚町から 25.0%、波佐見町から19.9%と高い流入率であり、隣接するこれらの都市は佐世保市のベッドタウンになっている。市部からの流入は 10%未満で、佐世保市への流入は限定的である。
 
 佐世保市の商業ポテンシャルを見ると商業拠点性指数(※ 1)は 1.54で周辺の消費を吸引している商業拠点都市を形成している。市内の商業施設を見ると佐世保駅周辺に位置する「させぼ五番街(店舗面積 22,000m2)」や郊外に「イオン大塔ショッピングセンター(2万9696m2)」、「イオン佐世保店(1万3363m2)」が位置している。その他の県北部都市には大型 SCが存在していないため、佐世保市が県北部の商業を牽引している。

長崎県第 2の都市である佐世保市の人口は25万 477人(2019年人口)で、長崎県内の人口シェア 18.5%を占めている。その他の県北部都市を見ると、平戸市が 3万 1377人、西海市が 2万7584人、松浦市が 2万 2775人となっており、県北部では佐世保市の人口規模の優位性が高いことが分かる。(図表1)
 
  増加率(19年/ 14年)を見ると、佐世保市は▲3.9%の減少となっている。その他の県北部都市では佐々町が1.9%と、北部都市において唯一の増加で、それ以外の都市は全て減少している。特に平戸市、西海市が▲8.7%、東彼杵町が▲8.1%と減少幅が大きい。
  
佐世保市の年齢構造を見ると若年人口比率は 18.3%、適齢期人口比率は20.4%で、若年人口比率は全国レベル(17.4%)を上回り、適齢期人口比率は全国レベル(22.3%)を下回った。その他の県北部都市を見ると若年人口比率は佐々町が 21.4%、川棚町が18.7%、波佐見町が 18.4%で全国値を上回った。
 
 適齢期人口比率は県北部主要都市全てにおいて全国値を下回っている。地方都市としては比較的若いマーケットが存在するが、生産人口は圏外に流出していると考えられる。また、佐々町以外の県北部都市は高齢者比率(65歳以上人口比率)が全国レベル(26.6%)を上回っており、佐世保市も29.1%となっている。30%を超える都市も見られ、県北部全体として高齢化が進展している状態になっている。(図表2)
 
  将来推計人口を見ると、佐世保市はすでに減少フェーズに突入しており。2040年頃には2010年ベースから約25%程度減少すると推計されている。その他の県北部都市を見ると、将来的には 2010年ベースの 55%.90%程度になると思われる。その中で佐世保市と佐々町など佐世保市のベッドタウンの都市は比較的人口規模を維持できると思われる。人口減少しているものの、県北部においては将来的にも佐世保市が高い人口ポテンシャルを維持できる。(図表3)
 
  佐世保市の婚姻マーケットを見ると、婚姻件数(2017年)は 1234件。シェアは 21.2%と人口シェアをやや上回っていることから、周辺の婚姻マーケットを吸収しているものと思われる。婚姻率は4.84件で、全国レベル(4.83件)とほぼ同レベル、長崎県レベル(4.22件)を上回っている。その他の県北部都市を見ると、佐々町が 5.15件で全国、県レベルを上回っており、次いで波佐見町が 4.55件で県レベルを上回っている。やはり、ブライダルマーケットにおいても県北部では佐世保市周辺のポテンシャルが高いと言える。(図表4)

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※各種図表など詳細なデータにつきましては本誌ご購入いただけますよう、お願い申し上げます。
 
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