(株)西武ホールディングス(本社・東京都豊島区、以下西武 HD)は 2月 10日、シンガポールの政府系ファンドである GIC Private Limited(以下 GIC)の関係会社である Reco Pine Private Limitedとの間で基本協定書を締結したことを発表した。
同締結により、西武 HDの連結会社である(株)プリンスホテルのホテル・レジャー事業資産の全 76物件のうち、31物件を GICグループが出資する複数の合同会社へ譲渡される。
対象となる物件は「ザ・プリンスパークタワー東京」、「サンシャインシティプリンスホテル」、「札幌プリンスホテル」、「グランドプリンスホテル広島」などの予定。譲渡価格は約 1500億円、譲渡益は約800億円を見込み、売買契約の締結は 5月、資産譲渡は 9月を予定している。
西武 HDは 21年 5月に発表した中期経営計画において、経営改革の一環として「アセットライト」をテーマにビジネスモデルの変革を掲げ、同年 12月に発表されたグループ組織再編では、保有するホテル・ゴルフ場・スキー場を、運営業務受託を前提に売却することを検討し、各候補先との交渉を進めていた。
再開発を予定している物件などは継続保有し、対象となる31物件の譲渡後はブランド名を維持し、4月1日付で再編される(株)西武・プリンスホテルズワールドワイドが運営業務を、(株)西武 SCCATがビルマネジメント業務をそれぞれ受託することとなる。
GIC社は「西武グループとともに、本ホテル・レジャー資産の価値を向上させるとともに長期的なパートナーシップを構築していきたいと考えております」と述べる。
記者会見光景、31物件の譲渡後は西武・プリンスホテルズワールドワイド社が継続運営する