今回は福岡県の県庁所在地、福岡市を取り上げる。同市は政令指定都市の中で 5番目に多い人口を有しており、九州の行政や商業、交通の中心を担っている。観光でも大型商業施設の他、レジャー施設や中州などの歓楽街も定番のスポットとして人気が高いエリアである。以下に福岡市のマーケットポテンシャルと観光マーケットを見ていこう。
1.マーケットポテンシャル
福岡県の政令指定都市である福岡市の人口は150万 3793人(2019年)で、福岡県内の人口シェア 29.7%を占めている。その他の県西部都市をみると飯塚市が 12万 7655人、春日市が 11万 2450人、筑紫野市が10万 3277人、糸島市が 10万 564人、大野城市が 10万23人と続いており、県内においては県西部に人口 10万人以上の都市が多く存在していることがわかる。増加率(19年/ 14年)をみると、福岡市は 3.9%の増加となった。その他の県西部都市を見ると、全般的に増加している都市が多いことがわかる。その中で新宮町が 15.5%で最も増加率が高い。次いで福津市が 11.3%、粕屋町が 6.4%、久山町が 5.1%、須恵町が 4.6%と福岡市に近接している都市での増加が顕著となっている。(図表1)
福岡市の年齢構造を見ると、若年人口比率は 18.4%、適齢期人口比率は 27.4%となり、若年人口比率、適齢期人口比率ともに全国レベル(17.4%、22.3%)を上回った。その他の県西部都市をみると、若年人口比率は 2018年に那珂川町から単独市制を施行した那珂川市が 23.1%で、県内全域の主要都市の中でも最も高く、春日市が 22.0%、大野城市が 21.2%、筑紫野市が 20.5%、小郡市が 20.3%と、20%以上の都市が多く見られる。適齢期人口比率は福岡市が 27.4%で最も高く、次いで大野城市が 24.5%、那珂川市が 22.9%、春日市が 22.7%、筑紫野市・古賀市が22.6%、太宰府市が 22.5%とこちらも比率が高い都市が多く存在している。高齢者(65歳以上人口)比率を見ると、福岡市は20.7%であり、全国レベル(26.6%)を下回っている県西部では全国地を上回っている都市は少なく、比較的高齢化が緩やかであると言える。(図表2)
将来推計人口をみると、福岡市は、2035年ごろまで 2010年ベースを維持すると推計されている。その他の県西部都市では、筑紫野市、大野城市、太宰府市、那賀川市は将来的に 2010年ベースを維持すると推計されており、特に那珂川市は 2035年ごろまで増加すると見られている。大野城市、古賀市、那珂川市は県内の人口規模の順位を上げる可能性がある。県西部は国内でも人口ポテンシャルの高いエリアとして注目されている。(図表3)
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