山中湖と花の都公園
山梨県は面積としては 4.5千km2と狭いが、観光資源は大変豊富で全国でも有数の観光王国である。というのも、当県には、日本の宝物である富士山の麓であり玄関口として静岡県と分け合っている。当県の観光資源としては、富士川や笛吹川などの明媚な河川、大菩薩、三つ峠、赤岳などの名山があり、そこに武田信玄の城址や身延山などの古刹があり、それは富士の山と重なり合って一幅の名画を呈している。
なかんずく富士の裾野に展開する富士五湖は、いずれも知れた観光の至宝である。最も多くの観光客を集めているのは河口湖で、直通電車などのアクセスの良さがあり、年間 300万人以上の観光客を集めている。二番目の山中湖の観光客は 100万人程度であるが、風景や湖の大きさ、富士への近さ、高地ゆえの夏の涼しさなど、高原らしさと質の高さが評価されている。その故もあって外国人客は、河口湖 67万人に対して山中湖は50万人と健闘している。山中湖には一年中花が咲き乱れる 30万m2の広さの花の都公園がある。春はチューリップ、夏はキカラス、カスミソウ、秋には遅咲きひまわりが富士を背景に人々を癒やしてくれる。
一人当たり県民分配所得は全国 20位
山梨県の面積は 4465.3km2で全国 32位と、京都府より小さく、富山県より大きい。人口は 82.1万人で全国 41位。佐賀県より多く、和歌山県より少ない。年齢構成をみると、14歳以下の幼年人口は 11.5%、15.64歳の生産年齢人口は 57.8%、65歳以上の老年人口は 30.6%で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。県民分配所得は 2.4兆円で全国 42位。一人当たり所得は 297.3万円であり、全国で香川県に次いで20位となっている。産業別構成比をみると、第 1次産業は 1.9%、第 2次産業は 38.3%、第3次産業は 59.8%で、全国平均と比べると第 2次産業比率が高い。工業出荷額は 2.6兆円で全国34位、人口当たりは 310.8万円で全国 13位となっている。
ホテル・旅館施設数は減少傾向
飲食店数は 14年で 4745店。内訳をみると、食堂・レストランが 713店で 15.0%、専門料理店が 1440店で 30.3%を占める。その中で多いのは中華料理店の 456店で 9.6%を占める。次いで日本料理店が 446店の 9.4%と続いている。そのほか、すし店が 255店(5.4%)、そば・うどん店が 364店(7.7%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは648店(13.7%)、酒場・ビアホールは 897店(18.9%)と多く、両者で 32.6%を占める。以上のほか喫茶店は 296店(6.2%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は 118店(2.5%)である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は 455店である。ホテル・旅館の施設数は 19年で1331軒、客室数は 2万 6332室で、2010年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 9.9%に対して当県は▲ 11.3%、客室数は全国の 8.9%に対して当県は 2.7%の伸びで、ともに平均を下回っている。
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