7月は「緊急事態宣言」または「まん延防止等重点措置」が沖縄、大阪、首都圏などに適用され、下旬には原則無観客五輪が始まり、持ち帰り需要が強みのファーストフード(FF)が外食全体をけん引した。全体売り上げは前年を少し上回った(102.1%)ものの、コロナ禍前の一昨年の 86.3%にすぎない。営業時間と酒類提供の制限が厳しい中で、パブ・居酒屋業態の深刻な状況は延々と続く。
業態別では、ファストフード(FF)業態は全ての業種で前年よりは良くなり、全体の売り上げは前年比 108.6%、コロナ以前の一昨年比でも103.9%であった。「洋風」は、五輪の自宅観戦でテイクアウトとデリバリーが増え、売り上げは 115.8%。「和風」は、一部大手の積極的なメディア露出もあり、売り上げは101.0%。「麺類」は、持ち帰り需要とイートインの戻りで全体売り上げ 103.4%となった。
ファミリーレストラン(FR)業態は、営業時間短縮や酒類提供禁止をテイクアウトやデリバリーでカバーしきれず、売り上げは“コロナショック”が始まった昨年の93.5%、一昨年対比では 71.2%となった。
飲酒業態は、酒類提供の禁止あるいは時間制限が続き、「パブ・ビアホール」の売り上げは57.4%、「居酒屋」は 62.6%となった。パブ・居酒屋業態全体では前年の売り上げの 61.5%となったが、一昨年比ではわずか 30.0%となる。
ディナーレストラン業態は、ディナーに付き物の酒類提供や夜間営業の制限で、休業に追い込まれる店もあり、売り上げは 88.3%(一昨年比では 57.8%)と依然厳しい。
喫茶業態は緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の下でも、人流の減少率はさほどでもなさそうで、売り上げは 105.8%となった(一昨年対比では72.1%)。
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2021年9月24日号 日本フードサービス協会 2021年7月の外食産業市場動向
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【月刊HOTERES 2021年09月号】
2021年09月22日(水)