外食全体の売り上げ前年比119.8% 緊急事態宣言、酒類提供自粛の影響大きく、回復への出口は見えない
東京、大阪、京都、兵庫の 4都府県に発令されていた緊急事態宣言は 5月も継続され、さらに愛知、福岡なども追加となり、これら宣言地域では酒類提供店は休業を要請された。さらに宣言地域とまん延防止措置対象地域が全国的に広がり、外食店舗の営業時間・酒類提供は継続して制限を受けている。5月の全体売り上げは 119.8%となっているが、1回目の緊急事態宣言下にあった昨年 5月との対比にすぎず、一昨年比では 80.2%と、回復への出口はまだ見えていない。
業態別では、ファストフード(FF)業態はコロナ前より好調な「洋風」に牽引されて、業態全体の売り上げは 113.3%(一昨年比では 103.9%)。「洋風」は変わらずテイクアウト、デリバリーなどにより好調が続き売り上げは 110.3%。
ファミリーレストラン(FR)業態は、外出自粛などの影響が大きかった前年に比べると全体売り上げは 129.1%だが、宣言地域等で営業時間短縮が継続し、コロナ禍前の一昨年の 63.8%にとどまっている。
飲酒業態は、酒類提供の制限や営業時間短縮の要請などで飲酒業態は壊滅的な状況が続いており、多くの店舗が休業を余儀なくされている。「居酒屋」は売り上げ 95.9%と、売り上げが激減した前年をさらに下回った。一方、「パブ・ビアホール」は、ほとんど営業できていなかった前年に比べると売り上げ 197.9%だが、いずれもコロナ前の一昨年の 1割程度に落ち込んでいる。
ディナーレストラン業態は、前年は休業店舗が多かったため、売り上げは168.1%となったものの、酒類の提供自粛で、ディナー時間帯の集客が大きく下がり、売り上げは低迷、コロナ禍前の一昨年比 49.7%にとどまった。
喫茶業態は商業施設の休業が多かった前年と比べると、売り上げは 199.3%となったが、引き続きビジネス街・百貨店立地の店舗が振るわず、一昨年比では64.1%となった。
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