日本フードサービス協会(JF)による2015 年7 月の外食産業市場動向調査がまとまった。
7 月は、西日本を中心に梅雨前線や台風の影響があったが、梅雨明け後は関東地方を中心に好天に恵まれたことなどから外食需要は回復傾向となった。
引き続きファミリーレストラン(FR)業態などが好調を維持していることに加え、客単価も継続し前年を上回ったことから、外食全体の売り上げは101.9%と2 カ月ぶりに前年を上回った。
業態別では、ファーストフード業態の全体売り上げが100.1%と前年を上回った。洋風は、依然、食の安全・安心問題の影響が残り、中国での鶏肉問題が起きた前年と比べても、売り上げは96.3%にとどまった。和風は、客数は厳しいものの新規の夏季メニューが好評で、売り上げは103.4%となった。麺類も、総じて猛暑に対応したスタミナ商品や冷たい商品が好調で、客数・客単価ともに伸び、売り上げは108.0%。持ち帰り米飯・回転ずしは、店舗数減による客数減の影響もあり、全体売り上げは前年を下回った。その他は、テレビCMやキャンペーンが奏功して客数が増え、「カレー」、「アイスクリーム」等の売り上げが伸びた。
FR 業態の全体売り上げは104.7%と、27 カ月連続して前年を上回った。業種別では、「中華」の客足が落ちた以外どの業種においてもマイナスの要素は無く、特に夏のスタミナ食のイメージが強い「焼肉」は売り上げ112.1%と好調に推移した。
パブ・居酒屋業態では「パブ・ビアホール」が、関東地方の梅雨明けが昨年より早かったことやその後の好天等により、売り上げは堅調であったが、「居酒屋」は店舗削減が続き、客数と売り上げもマイナスとなった。
ディナーレストラン業態は、商業施設立地の店が好調であったことや、客単価が引き続き伸びていることから、売り上げは前年比8.2 ポイント増となった。
喫茶業態については、台風が客数に多少の影響を与えたものの、夏季商品の積極的販売等により客単価が伸び、売り上げは前年を上回った。