日本政府観光局(JNTO)による訪日外客数・出国日本人数の15 年7 月推計値がまとまった。訪日外客数は前年同月比51.0%増の191 万8400 人で、これまで7 月として過去最高であった2014 年(127 万人)を64 万8000 人上回っただけでなく、2015 年4 月の176 万5000 人も上回り、年間を通じた単月としての過去最高を記録した。
また、2015 年1 月から7 月までの累計は早くも1000 万人を突破し、1106 万人となった。
夏の旅行シーズンに向けた訪日プロモーションが需要を喚起したほか、航空路線の拡大、クルーズ船の大幅な寄港増加、ボーイスカウトの世界大会である「第23 回世界スカウトジャンボリー」(山口氏きらら浜)の開催、また近年の査証免除や要件緩和、昨年10 月からの消費税免税制度の拡充による買い物需要の拡大などが増加要因となった。
市場別では中国が前年同月比105.1%増の57 万7000 人と、全市場を通じて単月過去最高を記録。台湾、香港、インドネシアも単月として過去最高を記録した。
そのほかの市場では、韓国、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、ベトナム、インド、オーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインの15 市場がいずれも2 ケタの伸びを見せ、7 月として過去最高記録を更新した。
中国は1 月~ 7 月の累計で275 万5000 人となり、2014 年の総計である240 万9158 人を突破した。背景にあるのは、夏休み時期の訪日家族旅行人気で、クルーズ船寄港数の増加や、新規就航や増便が相次ぐ日中間の航空路線の拡大(新規就航17 路線、増便3 路線)などがこの大幅増を支えている。地方都市で展開しているプロモーションも成果を上げており、昨今の訪日ブームと相まって訪日旅行市場のすそ野が拡大している。
2015 年7 月の出国日本人数は前年同月比7.8%減の132 万2000 人であった。