ソムリエとして活躍してきた北原 米の種類を教えるところから始めて、好みに合った味わいの日本酒をすすめる
島田 日本酒を広める方法として有効なのは、やはり料理とのペアリングということになるのでしょうか。
北原 観光で訪れた外国人に向けては、日本食とのペアリングで日本酒を楽しんでもらうことを一番に考えるべきだと思います。ただ、訪日した外国人が日本酒を買って帰国して、自宅で日本酒を飲むというステージまで持っていくことを考えると、おいしいペアリング体験だけでは足りないとも思います。
日本での日本酒の体験が楽しかったからと言って、自国の家庭料理に日本酒を合わせる行動にはつながらないと思うのです。「日本酒は日本に行ったときにまた飲もう」で終わってしまうでしょう。それをよしとせず、日本酒を世界的なレベルで日本の国酒として認めてもらえるようにするためには、自信を持って海外の料理とのペアリングをおすすめできる環境を整えなければならないでしょう。