「わかりやすい」が世界のマーケットに 日本酒を広めていくためのキーワード
日本酒造組合中央会認証「日本酒スタイリスト」として精力的に活動を続けるタレントの島田律子氏が、日本の伝統文化、日本酒の魅力を深く伝える連載の第2幕。「世界へ打って出る日本酒」に主眼を置き、輸出に力を入れる酒蔵、インバウンド対策が得意な酒蔵、ソムリエから見た日本酒の可能性などについて積極的に取り上げていく。「グローバルSAKE マーケットの創造者たち」と題したシリーズ、今回は若い女性をメインターゲットにしながら日本酒のマーケットを開拓してきた日本酒プロデューサー、上杉孝久氏にご登場いただいた。上杉謙信公の末裔である上杉氏は日本酒をテーマにした日本の歴史に関する書籍を著す一方、ゲーム業界とコラボレーションした日本酒のイベントを開催、日本酒好きのアイドルグループを結成するなど、多様で斬新なアプローチによって日本酒を世界に広げる取り組みを続けている。伝統を守りつつ、柔軟な発想で日本酒業界に新しい景色を見せてくれる上杉氏の活動について話を聞いた。
島田 律子(しまだ・りつこ)
日本航空(JAL)国際線CAとして 5年半勤務後、タレント活動を始める。2000年「利酒師」(SSI)取得後、2001年 日本酒造組合中央会より「日本酒スタイリスト」に任命される。TVや雑誌への出演、コラムの執筆など、メディアでの活動を多数こなす。また近年、訪日外国人に向けた日本酒の会の主催にも力を入れるなど、国内外に向け日本酒の魅力を広く発信する。
HP:http://www.smile-brew.com/
上杉孝久(うえすぎ・たかひさ)
1952 年1月28 日生まれ。東京都出身。学習院大学卒業後、出版業界を経て、東京・日本橋の老舗甘味屋「いの上」を継承。赤坂で料亭、バーなどを経営する。1992 年池袋の東武百貨店本館地下に「BAR楽」を開店、若い女性をターゲットにした日本酒のマーケットを開拓したことで注目される。現在、東武カルチュアスクールで女性を中心にしたセミナー活動を続けるほか、富山県内や金沢市などで「咲姫会」を開き、日本酒の普及、日本酒と歴史に関する講演などを行なっている。