「彼を知り己を知れば百戦殆あやうからず」、有名な孫子の兵法の一つである。現代において経営者はコンペティターの動向を把握し、営業マンは営業先の現状把握が必須。時代は変われど、「相手を知る」という本質は変わらない。2015 年週刊HOTERES は、人脈マッチングスペシャリスト、TOP CONNECT ㈱代表取締役 内田雅章氏をファシリテーターに、企業存続のノウハウや秘訣を探るべく、トップ企業経営者との対談を実現。第9 回は、「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」を志し、物流からパブリシティまで幅広い展開を行なう㈱ニトリ代表取締役社長 白井俊之氏に登場いただき、教育における社内文化やホテル経営変革のヒントについて伺った。
目指すは100 店舗売り上げ1000 億円
㈱ニトリの歴史、白井社長の出会い
内田 ㈱ニトリの歴史と事業についてお聞かせください。
白井 日本経済新聞「私の履歴書」ですっかり有名になった、㈱ニトリ会長の似鳥昭雄( 現㈱ニトリホールディングス代表取締役社長) が、1967 年に似鳥家具店を創業しました。当初は地元であった北海道・札幌を中心にビジネスを行ない、85 年7 月に社名を現在の㈱ニトリへ変更。本州への進出は、93年3 月にオープンした茨城県ひたちなか市「勝田店」が第1 号店となります。その後、事業拡大を見据えた物流センターの拡張やシステムの開発を行ない、海外の流通センターおよび工場を設立。2003 年には、業界では異例の100 店舗売り上げ1000 億円を実現しました。そして現在、原点であるホームファニチャー、ホームファッションの小売はもちろん、海外で家具製造を行なう㈱ニトリファニチャー、物流の㈱ホームロジスティクス、宣伝・広告の㈱ニトリパブリック、保険代理店としての機能を持つ㈱ニトリファシリティなどを、グループとして有しています。