吉田宏樹氏(写真は日本でのデモンストレーション)
HBAチャンピオンの実力を世界でも発揮
バーテンダー・コンペティション「WORLD CLASS」の2019年世界大会がスコットランド・グラスゴーで行なわれ、日本から出場したホテルニューオータニ東京の吉田宏樹氏が「ジョニーウォーカー Striding can challenge」で部門優勝を獲得。総合でもベスト8に入賞する健闘を見せた。
英国ディアジオ社が主催し、日本大会はキリン・ディアジオ㈱が運営するこの大会は全世界でおよそ1万人が参加し、各国・地域予選を勝ち抜いた55人だけが世界大会に出場。9月27日未明(日本時間)に上位8人が発表された。
今大会は「ケテル ワン Better drinking challenge」「タリスカー Into the wild spirit challenge」「シングルトン State of mind challenge」「タンカレー ナンバーテン Heart of ten challenge」「ジョニーウォーカー Striding can challenge」の5部門で競われた後、総合順位の上位8人がランダムに6種類のカクテルを出題され、その調製とカクテルのクオリティーを競う「スピード&テイストチャレンジ」が行なわれた。
トップ8人にアジア勢が5人。女性バーテンダーが活躍
(一社)日本ホテルバーメンズ協会(HBA)の歴代チャンピオンの一人でもある吉田氏が、世界でもその実力を存分に発揮した。部門優勝した「ジョニーウォーカー チャレンジ」はデザイン性や味わい、飲用シーンなど商品全体のコンセプトを反映させたオリジナルの缶入りハイボールを開発し、また祝い事などで楽しまれる“セレブレーション・フィズ”を作成し、プレゼンテーションするもの。吉田氏はジョニーウォーカーから感じられるリンゴの風味を反映させ、またジョニーウォーカーであることを認識できるデザインの缶ハイボールを作成。パイ生地で作った菓子とともに楽しむことを審査員に勧めた。
フィズはジョニーウォーカーブラックをベースに自家製の桜コーディアルやシソのビターズなどを用いた和テイストのカクテルを提供。日本の花見シーンでの飲用をイメージさせるように、会場にござと座布団を敷き、花を飾るなど実際の場面を想起できるような演出も評価された。
8人のグランドファイナリストによる「スピード&テイストチャレンジ」では、バーテンダーが2人ずつ登壇。2分の準備時間の後に、無作為に出題される6種のカクテルを作成した。吉田氏には、「Russian spring punch」「Gimlet」「Julep」「Bobby burns」Planter's punch」が出題され、バーテンダーが任意で作成する「Bartender's choice」にはギムレットを選んだ。
世界チャンピオンにはシンガポールから出場したバニー・カン氏が選ばれた。カン氏は、「タリスカー チャレンジ」でも優勝し、スピード&テイストチャレンジではカクテル6種を5分10秒で仕上げるなどのパフォーマンスを見せた。
今年はカン氏とホンコン&マカオ代表のシェリー・タイ氏の2人の女性バーテンダーがベスト8に入り、また韓国、台湾を含む5人をアジア勢が占めた。