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Integrated Resort in Entertainment

インタビュー 花千代 氏  IR成功に求められるのは“最先端の日本感”を表現できるアートチーム組成

【月刊HOTERES 2019年05月号】
2019年05月17日(金)
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花千代氏がオーガナイズするひと晩だけ都内某所に出現するワインパーティー会場での一コマ。世界各国の大人の社交を知る花千代氏だからこそ作り出せるイベントだ

花千代(由美子シンガー) 氏 
フラワーアーティスト/㈱アジアビジネスコンサルタンツ ディレクター

パリにおける4年間のフラワーデザイン留学を経て帰国後、CMや映画のスタイリング、イベント&パーティー装花や店舗ディスプレー、ホテルのフラワーアートディレクションなど多岐にわたって活躍。2008年洞爺湖G8サミット公式晩餐会会場装花、13年オランド仏大統領総理官邸公式ランチョン、APEC総理公邸晩餐会で和のテーブル装花、17年広島原爆祈念館の献花を広島県の依頼で担当するなど国をはじめとした行政からの依頼も多い。また夏目漱石原作芝居「三毛子」と「「こころ」等三越劇場の舞台美術も担当する。テレビ東京「ソロモン流」NHK「グランジュテ」などTV出演、ジュエリーや家具、シューズデザインなどコラボワークも多く、近年は海外での和食に特化したフードコンサルタントとして香港、マカオ、シンガポールなどの都市で活躍している。

■IR 時代を迎える日本にどのような見解を持たれていますか?
 
 現在、フラワーデザインの仕事と共に和食に特化してアジア向けにレストランを展開するコンサルティングをしており、主にシンガポールとマカオのホテル内店舗を手掛けています。
その関係で定期的に現地に赴いているのですが、新たなIR 参入をする今回、これら2 カ国の現状に照らしあわせるだけでも、形だけではなくしっかりとしたコンテンツを作りこむ必要性を強く感じます。
それには世界のIR 市場から“選ばれるIR”を作るには何が求められているかを見極めることが大切ですね。
その一つとしてラスベガスなどに比べアジア市場ではまだまだアフターカジノの文化があまり成熟していないように感じています。
マカオのようなゲーミングを目的としたお客さまが多い市場はそれでもよいかもしれませんが、日本は2020 年のオリンピックを踏まえた上でのIR 開場になりますから、より多岐にわたる世界中からの集客を見込める市場ですし、ゲーミング同様にノーゲーミングを楽しまれる大人、特にアクティブに遊ぶことになれている富裕層が来日するであろうことを考えると彼らが“お金を使うに値する遊び場”をどれだけ用意できるかという点が非常に重要になってくるのではないでしょうか?
 
 それにはラスベガスのように大きなスポーツ観戦やモーターショー、一流のアーティストによるショーの定期開催に加え、EDCのようなテイストのイベントを恒常的に提供するクラブなどの開設含め、本物志向の人が満足するコンテンツとして充実をはかれるか?
 
 さらにそれらを作る上でいかに今の“最先端の東京や日本”をビジュアルとして表現できる、特にデジタルアートの分野の人たちを取り込むことができるかが課題ですね。そういった意味でチームラボなどは世界を魅了する上で今後日本が要とすべきビジュアル観を持っていると思いますし、“日本市場の活性化”という俯瞰した視点から企業や個人といった枠を超えてチームラボはもちろんのこと、蜷川実花さんや宮本亜門さん、木村英智さんといった世界から評価の高い日本人アーティストたちのチームを組成して大規模なイベントを開催するといったことなどもいいと思います。
 
もちろん“和食”をはじめとした“食”ももはやエンターテインメントの領域ですから、アフターカジノを盛り上げる上では非常に大きな側面を担いますのでシェフ、調理、素材のクオリティーに加えていかに“WOW!!”となるような派手で華やかな感動体験の舞台を提供しうるオーガナイズが大切ですし、世界ではそこが求められていると思います。

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