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酒のSP

ニュージーランドで作るSAKE「全黒」の挑戦 マヌカの櫂棒で独自の味を

【月刊HOTERES 2019年02月号】
2019年02月22日(金)
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ニュージーランド唯一の酒蔵、NEW ZEALAND SAKE BREWERS LIMITED 共同経営者の河村氏(左)とジョール氏。(

 
日本とニュージーランドの架け橋になる

 
── お酒造りのきっかけは?
 
デイビット(以下DJ)
 私はニュージーランドのクイーンズタウンに住み、山岳ガイドなどをしていたのですが、実は16 歳から日本に留学していて、いくつか仕事をした末に、河村さんのご実家の不動産業に勤めていました。日本にいたころから日本酒への興味関心が強く、ニュージーランドでも日本酒が造れないかと思い、河村さんに相談したことがきっかけです。
 
河村 民主党政権時代の國酒プロジェクトの資料にニュージーランド在住の友人が関わっていたこともあり、酒造りの杜氏の平均年齢が70 歳を超えているなど日本酒業界の現状を聞いていました。このままでは日本の伝統文化である日本酒が廃れてしまうことに危機感を感じたのです。また、ニュージーランドのワイナリーには日本酒造りに興味を持つ醸造家も多かったので、日本酒を造ることにあまり抵抗は感じることもなく、私が住んでいるクライストチャーチのきれいな水を生かした日本酒造りにたどり着きました。最初は、真逆の四季を持つニュージーランドと日本で酒造りをしたら年間を通して生産ができるなどと考えていましたが、体力的にもそれはなかなか難しいということも、よく分かりました(笑)。
 
DJ 日本人の妻や、パートナーたちにも賛同してもらいましたが、最初から自分たちだけではできないので、茨城県の吉久保酒造と、カナダの酒蔵のYK3で修行をすることになりました。学べば学ぶほど、日本酒造りの面白さ、奥深さに心酔していきました。
 
 若いころ日本に来たときから、文化との結びつきも含めて「日本酒は日本のトレジャーだ」と感じていたことを今でも思い出します。
 

昨年12 月から新丸の内ビルディング(東京都千代田区)のニュージーランド料理店
「Zealander」で提供を開始した「全黒」。
URL= https://zealander.tokyo

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