㈱オータパブリケイションズ 執行役員
山下裕乃
人は日常生活において“居心地の良い”場所を求めます。新幹線の席や飛行機の席、常日ごろ通勤電車の席、飲食店、職場においてもそのような場所を求めています。私は新幹線に乗車したときには利便性もあり、スマートフォンの電源が確保できる窓側を選び、飛行機においても利便性から通路側を選択しています。それぞれの感覚で一定のルールを構築しています。利便性と居心地は少しニュアンスがことなりますが、いずれにしても自分にとって過ごしやすい場所を自然の流れで選んでいます。
しかしながら、自分にとって居心地が良いはずであったところが、居心地が悪い場所に急変することがあります。それは居心地感を阻害されたときです。例えば新幹線の場合、通路側の席に座った人がまだ窓側の席に人がいないのに、テーブルを下してビールを片手に弁当を広げていたり、思いっきり足を組んで寝ていたりなど、窓側に座っている人の行動を阻まれたときです。