レストランチェーンを約70 店舗展開していた企業で出店にかかわるすべてを任されていたのがレジャー産業研究会にて企画委員を務めている川杉透氏だ。幅広い人脈と時代をとらえた企画力で店舗の売り上げアップに貢献してきた。30 店舗以上の店舗開発の実績を持つ。その後、保険会社からの誘いにより保険の営業マンへの転職を決断。“ ウソをつかない” という地道な努力が信頼を得、転職後も厳しい保険営業の世界で定年退職に至るまで20 年を越える勤務につながった。川杉透氏に店舗そして人生設計から得た教訓などをお聞きした。
レジャー産業研究会グループ8
企画委員/KSプランニング㈱
代表取締役
川杉 透氏
〈プロフィール〉1957(昭和32)年12 月生まれ。80(昭和55)年3 月明治大学政治経済学部経済学科卒業。同年4 月ホテル、ゴルフ場、不動産事業を展開する企業でレストランチェーン約70 店舗を経営するグループ会社に入社。本社にて店舗開発、企画、仕入れなどを担当。97(平成9)年生命保険会社から誘いがあり、保険の営業として入社。21 年間勤務し2017(平成29)年に定年退職。現在、KSプランニング㈱を設立し、保険代理店の顧問、ワイン関係の事業、ネットショップなどを経営。日本FP 協会認定ファイナンシャルプランナー、シニアライフ協会認定相続手続きアドバイザー、日本ソムリエ協会ワインエキスパート、JDAC ダンスインストラクターの資格を所有。趣味は書道、芸術鑑賞。年2 回イタリア・フィレンツェへ行き、美術館やワイナリーめぐり、ネットショップ販売用の商材の買い付けなども行なっている。
▶経歴を拝見すると明治大学の政治経済学部を専攻されていましたが、なぜホテルやゴルフ、飲食チェーンを展開していたグループ会社を選ばれたのですか。
飲食業に興味を抱いたのが大学時代のアルバイトでした。当時、欧米風のおしゃれな料理が注目され始めていたときに、1963 年の創業時から赤玉卵にこだわったオムレツ・オムライス料理を提供していた「ラケル」で2 年間アルバイトをしたのです。単に料理を提供するだけではなくのどかな田園風景を再現したディスプレイやオリジナルな食器やユニフォームなど、食事をする空間にこだわっていました。お客さまの表情も肩ひじ張らずにほっとした表情で食事や会話を楽しんでいました。メニューの開発や食の空間をプロデュースすることの奥深さに魅力を感じ、さまざまな業態の飲食店の開発をしていた企業に興味を抱いたのが始まりです。