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連載 53 ㈱龍名館 濱田裕章氏 新橋六丁目計画 開発準備 小さな会社のブランド構築

連載 53 スタッフはどのような 行動をとっていくべきか

【月刊HOTERES 2018年05月号】
2018年05月11日(金)
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チーム全体で妥協しない議論を
 
 7 名でミーティングを行ない、5 時間ほどこの件について協議しました。全体通して非常に手ごたえを感じた点は、最終的にまとめた「行動方針」という言葉の成果物にもあるのですが、アウトプットまでの過程でした。以前、本連載でも書かせていただきましたが、今回のプロジェクトでは意思決定に至るまでの議論を重視しています。会議のやり方も私たちなりに工夫している点について書かせていただきました。
 
 今回のミーティングは最終的に24時近くに終了したのですが、皆疲れを感じさせつつも全く妥協することなく集中していました。上は役員から、下は3 年目の社員でミーティングをしているのですが、役職・年齢関係無く、新規ホテルにとって最も良い行動方針は何かという点について協議できたと感じています。
 
 先日、他社の人と意見交換した中で良い話があり大変共感した記憶があります。意思決定者がいる場での協議についてです。企業であれば最終的には社長、または中間管理職が意思決定者であり、その意思決定者が会議に出席しているケースは多くあります。ただ例えばリーダーが『右だ』と言えば、それは本当に正しいのでしょうか。スタッフはそれに従うべきなのでしょうか。もちろん組織としてリーダーの判断に従うことは必要ですが、チーム全体がリーダーの判断に任せる、頼るようになってはチームとして機能しなくなっていると感じます。リーダーは最後の意思決定者であり、例えばプランA とプランB が出てきて、どちらも目的を達成できる良いもので、甲乙付け難い状況において最後に判断するのはもちろんリーダーだと思います。
 
 しかし、そこまで至っていないのに『あとはリーダーに任せよう』とメンバーが言い出したら、それはスタッフ側の責任放棄、諦めであり、チームとして活動するからこそ、その過程である協議も全員で真剣に行なわなければいけないと思います。本当にリーダーに従い、任せるだけの組織であれば会議自体行なう必要がありませんし、集まる必要もありません。リーダーからのメール一本で十分です。この辺りの部分を今回のプロジェクトメンバーは諦めることなく、しっかりと協議に参加してくれています。役員含めた会議ですが、自身の意見を堂々と述べてくれています。毎週会議をしていますが、特に今回「行動方針を定めていく」、「適切な言葉を選んでいく」過程において、チーム力を感じた時間でした。

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