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第10回 “風の人”山下裕乃の「THE SHARE」

第10回  今日は“ 人” が多いね、なぜ同じ人なのに区別するのか ~部門間にそびえ立つ高い壁はナンセンス~

【月刊HOTERES 2017年12月号】
2017年12月01日(金)
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㈱オータパブリケイションズ 執行役員 山下裕乃
㈱オータパブリケイションズ 執行役員 山下裕乃

「今日は“人”が多いね」という声を週末の東京・銀座や原宿など、国内外の各地から大勢の観光客が集まる街を歩いているとよく耳にします。そのたびに“なぜ人が多いね”と言うのか疑問に感じます。だって皆、歩いているのは大半“人”です。もし、クマやライオンが人間と同様に街を歩いていたとしたら“人”という区別は成り立ちますが、そう言っている人も人。それなのにどうして“人”と敢えて区別をするのか分かりません。


 おそらく外国人であれば“わぉ!”と感嘆の声を上げたり、“大勢いるね”という具合にあえて“人”ということはないのでは?と思います。もちろん、これは私の憶測であり、もしかしたらそう言っているのかも知れません。いずれにしてもここに日本人のコミュニケーションの弱さやどこか何かを差別している感を拭えないのです。

 ホテルも然り。相変わらず部門間の壁が高く、分厚いです。同じホテルで勤めていながらなぜ部門間の高い壁があるのでしょうか。ときには何か不足しているものを緊急で補充しなければならないとき、ほかの部署ではしらん顔。“それはうちの部署で調達したものだから”ということのようです。とても不思議です。

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