㈱オータパブリケイションズ 執行役員
山下裕乃
人間は野生動物と同じ自然界で生きているんだ
〜野生動物が冷暖房を使いますか? 薬を飲みますか?〜
1931( 昭和6) 年東京生まれ。“薬を出さない・注射をしない”自然流の子育てを提唱しつづけてきた小児科のドクターをご存じですか。1974(昭和49)年から東京・吉祥寺の商店街のビルの1 室で真弓小児科医院を開院しました。かつては50 人、60 人が子どもを抱え順番待ちしていたそうです。先日、真弓ドクターの生きざまを描いたドキュメンタリー映画「甦れ 生命の力」の上映会に誘われて行ってきました。
ドクターは言います。“人間は哺乳類という動物であり、野生の動物と同様に生活していれば、薬も注射もいらないんだ”と。確かに1945(昭和20)年の終戦前、原爆により焼け野原となった地で生き抜いてきた子どもたちは、80 歳前後となった今でも丈夫な体で元気に暮らしています。食糧難の戦後には川に潜り魚を捕り、露地の草を食べていたといいます。衣類もなく、靴もなく、まさに野生児であり、野生の動物と同じような生活をしていました。