東洋大学 国際観光学部 准教授 徳江 順一郎 氏
株式会社生活の木/Tree of Life 代表取締役社長CEO 重永 忠 氏
わが国におけるアロマやハーブのさきがけといえるのが、原宿表参道に本店を構える「生活の木」である。全国の百貨店やショッピングセンターにも店舗展開をしており、ふと、いい香りが漂ってきたと思ったら、同社のブースがあった、といった経験をした読者も方も多いことだろう。実は同社は、スリランカでホテルの運営もしている。スリランカといえばアーユルヴェーダであり、そういったつながりでのホテル運営かと思いきや、実はもっと深い理由がそこには存在する。
このホテルは、最大の都市コロンボからクルマで3 時間ほどの、山に囲まれた場所にある。"Nature Resort” というキャッチフレーズがつけられているが、朝は小鳥のさえずりで目を覚ますなど、その名に恥じない施設となっている。この背景には、人々に、地球環境に、あらゆる生物に、そして次世代に対して思いやりを持ちつつ、生活スタイルを創造し続けるという同社の信念がある。これからの観光を考えるには、こうした視点が欠かせない。そのベースとなった生い立ちを含め、同社の重永社長にお話をうかがった。