ホテルのクチコミは
どこから来ているの?
世界中で昨年1年間に投稿されたクチコミを分析すると、最も多くクチコミを集めているのはホテルに限って言うと実はTripAdvisorではなく、Booking.comです。Booking.com はクチコミを投稿してもらうための仕掛けがとても上手く機能しているため数が非常に多くなっています。しかし、評価点のみのクチコミが多いのも事実です。今後注力すべきは、Google です。2015 年のホテルに関するクチコミのシェアは約1.5% であったのに対して、2016 年は7.8% までシェアを伸ばしています。実に5 倍です。アメリカやヨーロッパではBook onGoogle というGoogle の検索結果の画面からホテルのBooking Engineにリンク(Google Hotel Ads)するという取り組みは始まっており、日本でも間も無く始まると言われています。そのためにもGoogle は積極的にホテルに関するクチコミを集めています。
ちなみに、クチコミソースのTop5は右記のとおり。
日本だけを見てみると、Booking.com がシェアとしては1 位ですが、2位以下はじゃらん、楽天、Agoda と続きます。世界では2 番目のシェアを持つTripAdvisor は日本では苦戦しており、2016 年は全体の5%程度でした。ここでも注目すべきはGoogleであり、まだ日本ではBook onGoogle が始まっていないにも関わらず、4% のシェアを獲得しています。クチコミの数そのものも全世界で増えており、日本の宿泊施設に対するクチコミも2016 年は2015 年に対して約20%増えています。
クチコミの言語は?
次に日本のホテルのクチコミの言語分析をしてみると、日本全体では日本語が44%、英語14%、中国語12%になっていますが、東京と大阪だけをみると80%近くが英語と中国語になっており、日本語が全体の12 〜14%と外国語のクチコミの方が多くなっています。インバウンドが増えていることもありますが、クチコミを投稿するという行為が初めて行った旅行や初めて宿泊したホテルの場合が一番多いことから分かるように、世界中で旅行する人が増え、日本を初めて訪問する人が増えているからだとも言えます。