今は日本がブームのように世界から注目をされ、訪日外国人旅行者は驚異的な勢いで増え続けている。しかし、これが永続するわけはない。この現状にうぬぼれることなく、今来てくれている人々が二度、三度と訪れたくなるよう魅力を分かりやすく伝える努力が今後重要になってくる。 日本政府は観光立国という言葉を掲げ、さまざまな観光活性化の施策に取り組んでいくと発表している。確かに、国連のデータによると1950年の国際観光客は約2500 万人だったのが2014年は11 億3600 万人になっていて、多くの産業が衰退していく中で大きく成長していく業界となっており、その方向性が正しいのは明らかだ。しかし、こんなおいしい市場をほかの国が狙わないわけがない。つまり、観光市場の中での競争が激化する中、よりしたたかに勝ちに行かなくてはならないという状況なのである。
FROM THE PUBLISHER ——太田 進——
観光客を見ていない日本
【月刊HOTERES 2017年03月号】
2017年03月17日(金)