㈱龍名館 取締役
濱田裕章氏
龍名館であることを大切に
龍名館のホテル作り、今回は龍名館の社風を含めた事業開発に対する思いを書かせていただきます。龍名館は明治32 年の創業時、旅館の設え、用意する備品一つひとつにこだわり、そんな龍名館の雰囲気を楽しんでいただけるお客さまが集まっていたようです。創業者が新しいもの好きで、当時はめずらしい洋食も出すなど、「こだわりと新しいものを取り入れている」というのが、現在の私たちの解釈です。創業から110 年以上経過した今も、商品企画の際に議論の前提となっているのは、創業からこれまでの歴史です。
創業時を知る人物はもういませんが、龍名館の中で伝えられている歴史を大切にしており、「そもそも龍名館は創業時、こんな旅館だったんだ。だからこんなホテルにするべきではないか」。こういった考え方がベースになっており、姿形は変わりましたが、私たちは龍名館のアイデンティティを貫いているつもりです。" 変わるもの・変わらないもの"、よく使われるフレーズですが、龍名館として事業を行なうからには、これまで積み重ねてきた歴史から生まれる龍名館として変わらない部分を大切にしていきたいと考えています。