「交渉ごと」というのは日本人同士でも容易ではないが、これが国境をまたげばさらに難しいものとなる。一方で、“したたかさ”を身につければ、大きなメリットを享受することもできる。
最近話題になった舛添要一元都知事の外交費用の問題を、私は別の視点から見ていた。都知事や大企業のトップが交渉の際に良いホテルに泊まるのは決して珍しい話ではない。ビジネスの相手に「どこに泊まっているか」と聞かれたとき、格のあるホテルに泊まっていると言えることはやはり大事なのだ。実際、東京で大きな国際イベントが開催される際には、いろいろな企業などのトップたちから私のところに「このホテルは5 スターなのか」といった問い合わせが来ることも少なくない。
しかし、私はこの一連のニュースの中に、一つの大きな課題を感じていた。それは、「交渉力」だ。
FROM THE PUBLISHER ——太田 進——
したたかさ
【月刊HOTERES 2016年07月号】
2016年07月01日(金)