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第96 回 鈴木 忠美  次世代リーダーたちに贈るメンタルケア術 これからの人材育成 

第 96 回「社員教育は全てに優先する」

【月刊HOTERES 2016年06月号】
2016年06月17日(金)
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鈴木 忠美
〈すずき・ただみ〉
1969 年盛岡グランドホテル入社。レストラン課長、料飲企画部長、副総支配人を経て96 年総支配人就任(98 年同取締役)。在職中には専門学校 盛岡カレッジオブビジネスで講師を務める。2003年東北ホテル宴会場支配人協議会(東北B.M.C.)会長就任(5 期10 年)。05年ホテルシティプラザ北上入社。同取締役サービス部支配人、現在は山形県東村山市クアハウス碁点にて勤務しながら、料飲業務従事者の資質向上を目指し、教育研修会の企画・運営を行なう。

相手に会ってみたいと思われる電話応対
 過日講演を頼まれた企業の女性の方から前日に確認の電話が入ったときのことである。かいつまむと内容は主催者側の代表が当日出張で夕食を共にできないので、代わりの者に声をかけたが皆予定が入っており大変申し訳ないが、手配しておいたホテルのレストランに夕食をご用意するので、いつごろの到着予定ですかというものだったが、久々にこの電話の向こうの女性の方に、ぜひ会ってみたいという衝動に駆られてしまった。なぜならば上司から頼まれたことをただ義務的・機械的に私に伝言するものではなく、相手目線に置き換えて一つひとつの言葉を選び、親切丁寧にしかもちょうど良い会話の速度と、私が最も聞き取りやすい音の高さでソフトに話しかけてくる。逆に私などはよく妻からお父さんの会話は早口過ぎて、きっと電話の相手の人は聞き取れないと思うよと注意されているが、今回は終始その電話応対の優しい口調に吸い込まれ、ずうっとこの人と話していたい。この人になんとか会ってみたい。そんな気持ちに駆られるほどだった。さてリーダーのみなさん。御社のスタッフの皆さんは、電話の向こうの人にぜひ会ってみたい。そう思われるような電話応対ができていると自信を持って言えますか。
 

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