大住 力(おおすみ・りき)
ソコリキ教育研究所 所長
公益社団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」代表東京ディズニーランドなどを管理・運営する㈱オリエンタルランドで約20 年間、人材教育やプロジェクトの立ち上げ、運営、マネジメントに携わる。退社後、「ソコリキ教育研究所」(研修・講演・コンサルティング)を設立し、前職での経験を生かして、人材育成プログラムを企業などに展開している
info@sokoriki.jp
■ Case Study10
「マニュアル、って本当は何ですか?」
なんとなくの理由で、元気に明るく皆であいさつして、社訓や社是を皆で唱和して、各グループやチームごとに定例の報告や目標数値を宣誓するミーティングを行なう。よくある組織のシーンです。しかし、スタッフの方に、その理由や背景を聞いてみても、明快な回答をできる方はほとんどいません。
「風景化」という言葉を耳にしたことがありますか。
「風景化」でよく例えられるのが、オフィスにもよく張られている掲示物がその代表例として挙げられます。皆さまのオフィスでも1 枚や2 枚は必ずといってよいほど、あると思います。掲示した当初は、もちろん重要や大切と感じて掲示したはずなのに、それが例えば期日を過ぎた情報掲示であっても平気で張られていたり、今や過去となってしまったシステムや業務フローがいまだに掲示されていたりすること。それをまさに“ 掲示物の風景化” と言います。あなたのオフィスでもありませんか?
組織で普通に起きてしまうこと。それは、仕事が個人に紐ひもづいてしまっていて、その担当者が休日をとって休みであったり、事情があって辞めてしまったとき、その仕事が完全に止まってしまったり、せっかくその担当者が創ったシステムもやる方がいなくなり、結局はまた旧体制、元に戻ってしまったりすることも、よくあります。
そのような場合、ぜひ“ 当たり前を、当たり前に、行なう” ための“ マニュアル” 創りをご提案いたします。“ マニュアル” と聞くと、“ 型にはめる、強制的なシステム” と思われがちですが、決してそうではなく、“ 当たり前” をチームや組織に浸透させ、皆が“ 皆の行動の常識” として徹底するためのシステムであることを、再確認してみてください。