大住 力(おおすみ・りき)
ソコリキ教育研究所 所長
公益社団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」代表東京ディズニーランドなどを管理・運営する㈱オリエンタルランドで約20 年間、人材教育やプロジェクトの立ち上げ、運営、マネジメントに携わる。退社後、「ソコリキ教育研究所」(研修・講演・コンサルティング)を設立し、前職での経験を生かして、人材育成プログラムを企業などに展開している
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■ Case Study12
業務改善、と言うけれど。
先日、神戸にあるホテルにお世話になりました。朝食がおいしい上に、少しトーンをおとした照度の館内で、私のお気に入りのホテルの一つでした。しかし、約1 年ぶりに訪問し、楽しみにしていた朝食をいただきにレストランに赴くと、そのオペレーションが全く変わっていました。以前のような、ていねいにオーダーを聞いてくださる姿勢や親しみにあふれたスタッフからの声かけなどもなくなり、ごく一般的で特徴のない、ありふれたレストランになっていました。
これまではテーブルの上にセットされていたシルバー類は、木製の箱の中にナプキンと一緒に置かれており、一枚一枚プレスの効いたテーブルクロスも替えられることなく案内され、サービスダウンした印象を持たざるを得ませんでした。何を目的にこのような変化が起こったのかは分かりませんが、とても残念な気持ちになりました。
仕事において、その最前線ではよく“ 業務改善” が行なわれます。日常のルーティン作業の中での課題解決や、ムダ・ムリ・ムラな作業の改善を図るため、また経費削減などを目的として行なわれるのですが、今回は、その業務改善の手法や少し変わった目的での活動について、説明をしてみましょう。