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第9回 マジカル☆チームの創り方 ~ゲストとスタッフがハッピーになる仕事の仕方~ 

第9 回  「リーダーシップとフォロワーシップ(組織内コミュニケーション)」

【月刊HOTERES 2016年04月号】
2016年04月01日(金)
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大住 力(おおすみ・りき)
ソコリキ教育研究所 所長
公益社団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」代表東京ディズニーランドなどを管理・運営する㈱オリエンタルランドで約20 年間、人材教育やプロジェクトの立ち上げ、運営、マネジメントに携わる。退社後、「ソコリキ教育研究所」(研修・講演・コンサルティング)を設立し、前職での経験を生かして、人材育成プログラムを企業などに展開している
info@sokoriki.jp

■ Case Study
「リーダーシップとフォロワーシップ(組織内コミュニケーション)」
 
 従業員数500 人程度の中規模企業の組織活性をお手伝いさせていただいたときのこと、その経営者から悩みの第一声はこのような言葉だった。「わが社は500 人ほどの従業員がいて、全国の主要都市の各支店で働いてもらっているが、まず、報・連・相ができてないのです。だから、社長である私自身が極端に言うと、各所へ行かないと、現状を正しく把握することができていません。しかも、各所のオリジナルルールのようなものがあって、それぞれにやり方や方法が微妙に違っているのです。しかし、各所とも決して業績が悪い訳ではなく、それなりに事業も発展できているのです。組織内で他人を蹴落とそうとしたり、競争したりすることもなく、人間関係も悪いとは思えません。ただ、あまりにも各所が機能的でなく、効率的にも劣っているように感じています。どのように改良していけば、良いでしょうか?」というものでした。確かに、最悪の事態ではないようですが、経営者としては悩むところと思えます。
 
 この事態、簡潔に言ってしまうと、“ マネジメント未機能” の問題とも言えます。組織内において、マネジメントが機能していなく、各人が各人のやり方や手法で業務を進め、結果的に業績は良いものの、組織として機能していない状況と判断しました。マネジメントには、これで良し! といった解決ズバリはありませんが、よく言われるのが“ リーダーシップ論” です。上司やリーダーは、かくあるべきと論じられますが、なかなか論じられているとおりに動いてみても、部下や周囲の心を掌握できないものです。そうであるならば逆の視点から講じてみようと言わんばかりに、最近では“ フォロワーシップ論”や“ サーバント・リーダーシップ(≒従属的指導者)” も論じられ始めてきました。部下の自発性や自走性を期待して、むしろ上司は指示や命令をするよりも部下の従属的な立ち位置に構え(サーバント)、それを支え、部下(フォロワー)の思いを尊重しながら協働すべきと唱えたりする手法です。しかし、これも机上の論理のようで、なかなか“ 現場” では機能しないのが現実です。
 
 過去に米国のJ.F. ケネディー大統領が、その大統領就任あいさつのときにスピーチした名言「米国の国民は、国があなたに何をしてくれるのかと問うのではなく、自国に対してあなた自身に何ができるかを自ら問うことが大切である」と話しました。つまり、組織論で言う“ 当事者意識”、自分自身に自問自答し、自らが考え、責任と役割を感じながら動く心、これこそがケネディー大統領が求めた、正しいフォロワーシップでありました。今回は、マネジメント、上司と部下の関係性の創つくり方について、話を進めていきたいと思います。

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