ホテル全体のホスピタリティー向上にも注力
#014
マンダリン オリエンタル 東京
コンシェルジュ サービスディレクター
田隝 益美氏
近年変化を見せる
コンシェルジュの仕事
英国の雑誌の記事でもコンシェルジュとしての仕事ぶりが紹介されたことがある田隝益美氏。20 年以上のキャリアを重ね、マンダリン オリエンタル東京でコンシェルジュ サービスディレクターとして活躍する一方、レ・クレドール ジャパンの会長としての重責も担っている。
「コンシェルジュの仕事は、マニュアルが作れない仕事です。長期間、コンシェルジュを務めてまいりましたが、いまでもカウンターに立つときは怖いですね。特にレ・クレドールのバッジを付けていますからその責任とともにプレッシャーも感じています」
現在、同ホテルのコンシェルジュは総勢8 人。カウンターで対応するほかバックヤードで手配業務を行なうバックコンシェルジュも配置している。
「昨今はインバウンドの増加で観光目的のお客さまが増え、コンシェルジュの仕事内容も変化してきました。ビジネスのお客さまに比べてより多岐にわたって迅速な対応が求められていますね。また、メールでの依頼も増えました。ミシュランの星を獲得したレストランなどは事前予約が欠かせませんから、お客さまもホテルの予約と同時にレストラン予約をメールでご依頼されます。合わせておすすめ観光地やイベントなどもチェックされ、すべてを整えてからご来館されるという方が増えています。そういうお客さまには、チェックインの際にお会いするよう心掛けています。滞在中もお客さまのスマホからメールにて依頼が送られてくるなど、時代の変化なのだなと感じることもありますね」