NPO 法人日本へルスツーリズム振興機構が主催する第8 回「ヘルスツーリズム大賞」ほか各賞の授賞式が2 月8 日㈪にJTB ビル(東京都品川区)で開催された。ヘルスツーリズムという概念や言葉が広く浸透する前から継続されてきた同賞の価値・意義は、世界的なウェルネス志向の高まりや、国内の少子超高齢社会の進展などを背景に確実に高まっている。
大賞(団体部門)を受賞したのは大分県竹田市の温泉療養保健システムの取り組み。写真は受賞を喜ぶ竹田市の首藤勝次市長(向かって右)。左は日本へルスツーリズム振興機構の森昭三理事長
大賞受賞は大分県竹田市の
温泉療養保健システム
今回大賞(団体部門)を受賞したのは、大分県竹田市(首藤勝次市長)の温泉療養保健システムの取り組み。
温泉療養保健システムとは温泉療法を体験する宿泊者(3 泊以上)に入浴料と宿泊料の一部を竹田市が助成する仕組みで、国民の健康増進への寄与や、観光振興などを目的としてスタートした。ちなみに2012 年には第5 回ヘルスツーリズム奨励賞を受賞している。
日本へルスツーリズム振興機構は大賞選考の理由として竹田温泉群(竹田市全域)が国民保養温泉地の指定を受けたこと、国の指定する地方再生先行型・先駆的事業に採択されたことなど、温泉を活かした予防医療、健康づくりを多面的に推進していることなどを挙げている。
同システムの利用実績は確実に伸びており、スタート当初の11 年には543 人だった利用者数は、14 年度には760 人に増加、のべ泊数も3,949 泊となった。また、連泊者が増えた結果、平日の宿泊施設の稼働率もアップし、総合的な地域経済への波及効果は3461 万円(投資額の20 倍)とも試算されている。