鶴雅グループ 代表 大西 雅之 氏
いよいよ観光ビックバンが現実のものとなってきた。今こそ真の観光立国の実現に向け、プロフェッショナルな意識を持つ人材の育成が急務である。
弊社には、時代の変化とともに書き足された鶴雅社訓八条がある。第5 条(鶴雅の利他)「私たちは仲間に尽くし、お客さまに尽くし、お取引先に尽くし、社会に尽くします」とし、お客さまよりも先に仲間に尽くすことをあげている。違和感を感じる方もおられると思うが、私はこれが基本であると考える。また、第6 条には(鶴雅の伝統)「私たちは、先人たちの築いた歴史と伝統の上に生きていることを忘れません」として、イライライケレ( 感謝) の火碑を建立し、アイヌ民族の儀式で感謝祭を毎年全社員で執り行なっている。
そして、第7 条では(鶴雅の貢献)「私たちは理想高く、観光のフロンティアで社会に貢献できることを喜びとします」とし、目線を高く、常に観光の最前線に立つ志を持ち続けたいと自らにも戒めている。
また、寄附講座として鶴雅観光人材養成講座を9 年間夏・冬休みを利用して開催している。卒業生は6 大学300 人を超えた。約20 日間、学生さんたちは住み込んで座学とインターンシップで旅館の仕事を体験する。しっかりとした目標を持って大学時代を学び、観光業界に入ってきてほしいという願いでスタートした。教える側も真剣勝負であり、弊社の役員幹部も大いに勉強になっている。
社訓の最後は、〈鶴雅の未来〉として、日本のおもてなしを世界に広げようという夢で締めくくっている。
鶴雅グループ
http://www.tsurugagroup.com/